姫 ページ10
いつの間に私の連絡先知ったんだろう。
チラッところんさんたちを見ると、ななもりさんからの留守電メッセージを聞いたときから微妙に固まっていた。
二人で「これ犯罪にならない……?」と真剣な表情で話し合っている。
さすがに合法的にやっただろうけど、一応後で事情を聞いてみよう。
るぅと「___まぁ、ここでグダグダ考察してても仕方ないし、とりあえず
ころん「だね。僕らは玄関で待ってるから、桜子ちゃんも準備が出来たら一緒に行こっか」
『分かりました』
お二人が部屋を出ていくのを見たあと、私はサッと荷物をまとめて髪型を整えた。
……きっと、ころんさんとるぅとさんもホストの方だよね。
職業柄もあるのかもしれないけど、お話しの仕方上手いなぁ。
距離の詰め方がちょっと急なところはあるけど、それ以上は近づいてこないのがいいなぁって思う。
そんなことを考えながら、私は駆け足で階段を下りた。
『お待たせしました』
ころん「ううん、全然大丈夫。むしろ、もっと時間かかると思ってたから意外と早くてビックリしたよ」
るぅと「ジェンダー時代にこんなことを言うのも何ですが、女性は男性より準備がかかるって言いますもんね」
ころん「姫もゆっくり準備する人多いしね」
ころんさんの言葉に私は首を傾げた。……今、この人”姫”って言わなかった?
私の聞き間違いとかじゃなければ、確実に姫って言ってたよね?
まさか、女性のことは姫って呼ぶタイプ?
私は少し迷った末、意を決してころんさんに疑問をぶつけた。
『ー−−ころんさん、今”姫”って言いませんでした……?』
ころん「え?あぁ、うん。言ったよ。それがどうかした?」
本気で不思議そうにするころんさんを見て、私は何も言えなくなった。
こ、これはツッコんでいいのかな!?
どうしていいか分からず焦っていると、
るぅとさんが「ころちゃん、説明不足ですよ」と言って助け舟を出してくれた。
るぅと「”姫”というのは、ホスト用語で”お客さん”という意味なんです」
『あ、そうだったんですね』
ころん「最近ではお客さんを名前で呼ぶお店も増えてきてるけど、やっぱりオーソドックスなのは”姫”だね」
私は「へぇ〜」と言いながら二人の説明を聞いていた。ある意味、これも業界用語なのか。
……やるつもりはないけど、今の私には到底オーナーなんて出来ないだろうなぁ。
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雨萩さくり(プロフ) - ゆーちゃんさん» コメントありがとうございます!名前変換はストーリーの都合上、ちょっと難しいですね……。ご期待に沿えずごめんなさい💦 (12月23日 9時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します、!素敵な作品ですね!!一気読みしちゃって二周目入りました(*´꒳`*) あとよかったらでいいのですが、続編もすべて名前変換使えるようにしてくださるとありがたいです……。ワガママ言ってごめんなさい、! (12月23日 4時) (レス) @page8 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - むむさん» アハハ、のほほんとしながら読んでくださるときがあるんですねw いつも読んでくださり本当にありがとうございます! (12月19日 13時) (レス) @page49 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
むむ - 更新お疲れ様です(*´꒳`*)さくりさんの作品は本当にのほほんとして呼んでも面白いし,普通に読んでも面白いので本当に応援してます(*´꒳`*) (12月19日 12時) (レス) id: bee7f787c2 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ホントだ!全然気付かなかった、教えてくれてありがとう(笑) (12月18日 17時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨萩さくり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時:2023年10月18日 7時