お願い ページ3
私はあまりに状況が掴めなさすぎて、何度も同じところを読み返してしまった。
当たり前のことだけど、何回読んでも書いてあることが変わることはなかった。
『いや……え?ホストクラブって遺産として相続するものでしたっけ?』
ななもり「普通は違うと思いますよ」
私が求めた回答をしてくれるななもりさん。その回答に、私は少しだけ安心した。
よかった、この人はまともな方だ。
ななもり「まぁ、宗助さんはかなりぶっ飛んでますからね。
何というか、こちらが予想もしてなかったようなことを平気でするタイプというか」
『分かります。おじぃの発想力に、もう何度驚いたことか』
私は思わず”うんうん”と頷きながら、力強く共感してしまった。
この人もおじぃの被害者だったのか。
そういえば、ななもりさんは社長してるって言ってたっけ。
もし本当におじぃがホストクラブのオーナーをしていたなら、結構関係は深いのかも。
そんなことを考えていると、私はあることに気が付いた。
『___というか、ななもりさんがオーナーをすれば良いのでは……?』
ななもり「STPRのメンバーからも推薦を頂いているのですが、
その、うちは宗助さんの権力が強いので、それには逆らえないというか」
ちゃんと職権乱用してるおじぃに対し、私は呆れながらため息をついた。
おじぃは何だかんだ圧が凄いからなぁ。
ななもり「……と、言うのは建前で」
『え?』
ななもり「生前、宗助さんにはお世話になったので、その恩返しがしたいんですよ。
”本気でそうしてほしい”と宗助さんが願っているなら、
俺はその願いを全力で叶えてあげたいんです」
”遺書に書かれているなら、きっと本気で言ってるんだと思いますし”と付け足して、
ななもりさんは小さく笑った。
……これだけ言ってもらえるってことは、おじぃって慕われてたんだなぁ。
ななもり「ー−−というわけで、
突然のお願いに、私は”へ?”と間抜けな返事をしてしまった。
いやいや、さっき私がオーナーをやることに対して”おかしいと思った”って、
言ってたじゃないですか!
私がそう指摘すると、ななもりさんは「おかしいとは思ってますよ?」と口を開いた。
ななもり「___だけど、宗助さんとの約束があるので。俺は、その約束を守りたいんです」
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雨萩さくり(プロフ) - ゆーちゃんさん» コメントありがとうございます!名前変換はストーリーの都合上、ちょっと難しいですね……。ご期待に沿えずごめんなさい💦 (12月23日 9時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します、!素敵な作品ですね!!一気読みしちゃって二周目入りました(*´꒳`*) あとよかったらでいいのですが、続編もすべて名前変換使えるようにしてくださるとありがたいです……。ワガママ言ってごめんなさい、! (12月23日 4時) (レス) @page8 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - むむさん» アハハ、のほほんとしながら読んでくださるときがあるんですねw いつも読んでくださり本当にありがとうございます! (12月19日 13時) (レス) @page49 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
むむ - 更新お疲れ様です(*´꒳`*)さくりさんの作品は本当にのほほんとして呼んでも面白いし,普通に読んでも面白いので本当に応援してます(*´꒳`*) (12月19日 12時) (レス) id: bee7f787c2 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ホントだ!全然気付かなかった、教えてくれてありがとう(笑) (12月18日 17時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨萩さくり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時:2023年10月18日 7時