関係 ページ15
___幼い頃、おじぃに人生は何でも挑戦してみることが大切だと教わったことがある。
食わず嫌いをして後悔をするより、全力を尽くして後悔した方が自分のためになる。
私は小さい頃からそう教えられてきた。
『……1か月後、奇跡的にSTPRの皆さんが私がオーナーを引き受けることに賛成してくださったとしても、
私自身が引き受けたくないケースだってありますよね?その場合はどうなるんですか?』
ななもり「ー−−その時は、遠慮なく断ってくれていいよ。無理に仕事をさせるわけにはいかないからね」
”ただし、約束の一か月間は全力でホストクラブの仕事に取り組んでほしい”と、付け足すななもりさん。
その言葉や彼の表情から、ななもりさんは本気で私を信じてくれているんだと感じた。
中途半端なことをやるかもしれない相手に、ここまでのことは言えない。私はギュッと胸が熱くなった。
生半可な気持ちでホストクラブのオーナーをやることなんて出来ない。
だけど、何も知らない状態でお話しを断るのは真剣に話してくれたななもりさんに失礼だ。
色んなことを考えながら辺りを見回すと、従業員さんたちは何とも言えない顔をしていた。
ころん「……今は、
社長のなーくんと代表のさとみくんが決めたことなら、僕らはそれに従うしかない」
ころんさんがそう言うと、しばらくの沈黙の後、
”そうっすよね!”と髪を黄色に染めている背の高い元気そうな男性が声を上げた。
「結果なんてやってみなきゃ分からないし、まずは挑戦しなきゃですよね。
___俺は一生師匠に着いていくって決めたんで、もりさんたちを信じますよ!」
ころん「あっきぃ、それ僕関係なくない?」
”あっきぃ”と呼ばれた男性は、
「いや、師匠の師匠は俺の憧れでもあるので。めちゃくちゃ関係ありますよ」と言って口角を上げた。
この方の師匠はころんさんなのか。そして、ころんさんの師匠はななもりさん。
私は少しだけSTPRの人たちの関係値が見えた気がした。
ころん「何その、友達の友達はみんな友達みたいな感じ。こんなところで陽キャ発するのやめてよ」
あっきぃ「えぇ!?師匠だって十分キラキラしてるじゃないっすか!」
ころんさんが笑いながらツッコむと、あっきぃさんが明るい声で言い返していた。
ー−−そのやり取りを見て、私は何となく心が温かくなった。
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雨萩さくり(プロフ) - ゆーちゃんさん» コメントありがとうございます!名前変換はストーリーの都合上、ちょっと難しいですね……。ご期待に沿えずごめんなさい💦 (12月23日 9時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します、!素敵な作品ですね!!一気読みしちゃって二周目入りました(*´꒳`*) あとよかったらでいいのですが、続編もすべて名前変換使えるようにしてくださるとありがたいです……。ワガママ言ってごめんなさい、! (12月23日 4時) (レス) @page8 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - むむさん» アハハ、のほほんとしながら読んでくださるときがあるんですねw いつも読んでくださり本当にありがとうございます! (12月19日 13時) (レス) @page49 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
むむ - 更新お疲れ様です(*´꒳`*)さくりさんの作品は本当にのほほんとして呼んでも面白いし,普通に読んでも面白いので本当に応援してます(*´꒳`*) (12月19日 12時) (レス) id: bee7f787c2 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ホントだ!全然気付かなかった、教えてくれてありがとう(笑) (12月18日 17時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨萩さくり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時:2023年10月18日 7時