理由 ページ14
”彼女が宗助さんの孫であり、柚木桜子という人物だからかな”
ななもりさんは少し躊躇ってからそう言った。前者は分かるけど、後者はどういう意味だろう。
疑問に思ったのは私だけではないようで、辺りを見回すとみんな不可解そうな顔をしていた。
……そういえば、苺荘に向かってるときも意味深なこと言ってた気がする。
そんなことを思い出しながら思案していると、
先ほどから怒りを丸出しにしているさとみさんが「あ？」と喧嘩腰にななもりさんをガンつけた。
さとみ「＿＿＿何それ。そんだけの理由で女子高生にオーナー任せるとか馬鹿じゃねぇの」
「ちょ、さとちゃん。言葉にトゲが入ってるで」
あまりに刺々しい言葉を吐くさとみさんに対し、髪をオレンジ色に染めている関西弁の男性が止めに入った。
誰もが口を開けず黙っていると、ななもりさんが軽く息を吸ってから話し始めた。
ななもり「……一般的に見ればくだらない理由かもしれない。
だけど、俺にとっては十分すぎるぐらい大事な理由なんだ」
そう言って、ななもりさんは真剣な表情でみんなの目を見つめた。
何が一番大事な理由かなんて人それぞれだし、ななもりさんにとっておじぃは凄く大切な存在だったのかな。
さとみさんは腕を組みながら静かにななもりさんの話を聞いていた。
ななもり「心配させちゃってごめんね。でも、ふざけた気持ちで言ってるわけじゃないんだ」
一旦言葉を区切って、ななもりさんはさとみさんの肩に腕を回した。
さとみさんはしばらく沈黙した後、「……1か月だけだからな」と言ってななもりさんの腕を振り払った。
ななもりさんは安心したように笑って”ありがとう”とお礼を言った。
さとみ「言っとくけど、まだ認めたわけじゃないからな。この短期間で俺の意見が変わるとは限らない」
ななもり「うん。チャンスをくれただけでも嬉しいよ」
ニコッと微笑んでそう言った後、ななもりさんは私の方に視線を流した。
”桜子ちゃんも、それでいい？”と真っ直ぐな目で私を見つめてくるななもりさん。
正直私に出来るとは思えなかったけど、
ななもりさんがここまで信頼してくれてるし、何より自分の将来のために少しでも多くのお金を貯めておきたい。
『……私も、
ななもり「今はそれでも大丈夫。とにかく、やってみてほしいんだ」
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雨萩さくり(プロフ) - ゆーちゃんさん» コメントありがとうございます！名前変換はストーリーの都合上、ちょっと難しいですね……。ご期待に沿えずごめんなさい💦 (12月23日 9時) (
レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します、！素敵な作品ですね！！一気読みしちゃって二周目入りました(*´꒳`*) あとよかったらでいいのですが、続編もすべて名前変換使えるようにしてくださるとありがたいです……。ワガママ言ってごめんなさい、！ (12月23日 4時) (レス) @page8 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - むむさん» アハハ、のほほんとしながら読んでくださるときがあるんですねｗ いつも読んでくださり本当にありがとうございます！ (12月19日 13時) (レス) @page49 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
むむ - 更新お疲れ様です(*´꒳`*)さくりさんの作品は本当にのほほんとして呼んでも面白いし，普通に読んでも面白いので本当に応援してます(*´꒳`*) (12月19日 12時) (レス) id: bee7f787c2 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ホントだ！全然気付かなかった、教えてくれてありがとう(笑) (12月18日 17時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年10月18日 7時
