【銀魂】桜なんて可愛いモンじゃねェ

第五十九訓 ページ10

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そんなこんなで、いつの間にか緩み切った日常を過ごしていた
あんなことがあったという事を忘れていた

それは「しっぺ返し」というには重すぎる反動を受けることになる。



先に言ったとおり、今となっては３バカトリオは同居人となったが
小太郎の家は存在し続けるわけで後続人がいるわけでもないけれど掃除は定期的に行っていた。
いつもは、先生も、銀時も、晋助も私も手伝って５人で掃除する。

だから、その日は本当にたまたま。偶然にも。


その日は、銀時が居眠りこいた分を先生と銀時の１対１での特別授業だった。
別にこれは初めてじゃない、前からちょくちょくあったことだ。

そういう時は３人で掃除しに行く。
で、分担が増えたってんで晋助が銀時に文句を言う。

「手伝いたくないなら言えば？２人でやるし」といえば
「そういうこっちゃねェ！」と理不尽にも逆ギレされたこともある。


そんなこんなで銀時と先生不在の中掃除を１日中してやっとのことで帰路についた夕暮れ時


「いやぁ、いつものことながら大人がいないとしんどいところがあるよね」

高「お前が重いからな」

「ぶっ殺すぞ」

桂「高杉、女子(おなご)相手にそれはデリカシーに欠けるぞ」

「見習えバカすぎ、ってかアンタ身長低いせいで肩車しても低くて大変なんだけど」

高「張り倒すぞ」


高いところが届かないという事で肩車したりする
別に毎回毎回晋助に頼んでいない、小太郎にやってもらったりもする。
しかし小太郎は文句なんて言ったことねぇぞ、隠してるのかはさておき言われたことないぞ

っつーか、なんなら私が肩車する側に回ったりもする。
でも肩車する対象は小太郎だけ…だって晋助担いでも上に届かないもの


年々悪化する私の扱い…文句を長々と言ってやりたいところだが
こんな感じの会話をしながら一つ山を越えた辺りでそんな気も失せる違和感を感じた

思わず、足が止まり２人との少し距離が生まれる


桂「A？どうした？」

「…ねぇ、なんか…焦げ臭い。」


そう、焦げ臭い


しかも匂いの元はまっすぐで、進行方向だと思われる。
その匂いを感知したとき、今更だが…やっと数年前の一件を思い出した。

２人は「焦げ臭い？」と疑問符を浮かべている
２人が分からない距離ってことは現在地点から８０−１００ｍくらいか？

その距離で真っ先に思い浮かんだ建物



「…寺、小屋？」



予想するだけで背筋がゾワッとした
まさか、そんなこと…






いや、無いと言える？

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