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ろーく ページ9

『あれ、青峰君…まだ起きて、』


弾き終わった優也は青峰が寝ていない事に驚いた


「…あぁ終わったのか」

『え、ぁ、うん。聴いてくれてありがとう』

静かめなバラード曲だったので、昼寝のお供に丁度いいかと思ったのだが


(調整が必要かな…)


サファイア(青い宝石)というのは、弾き語りとして作ったと同時に、煩わしくない音で構成している…筈だ

Cafeなどで流れる洋楽。と言った感じに作ったのだから


「その曲お前が作ったのかよ」

『うんそうだけど…』

「…へえ。すげぇじゃん」

青峰は正直に褒めた
本当に心が引きずり出されるような曲だった
優也の透き通るような声があの曲とよくあっていたし何より「親近感」を青峰は感じたのだ


『あ、ぅ、うんッ!ありがとう…』

優也は嬉しくて顔を赤らめた


「よく曲つくんのか?」

『作る…かな。好きなんだ、綺麗なものとか驚き悲しみとかの感情とかを曲にするの』

「じゃあ、また作ったら聞かせろよ」


うん、と言いかけた優也だがふと現実に戻り考え始めた

青峰は優也が突然声を止めたので「?」を頭に浮かた

すると優也が


『う、うーん…また、機会があったらでいい?』


困ったようにそう言った


「?、まぁいいぜ」

どうしたのか、不自然なその言葉に疑問を抱きつつまあいいかと青峰は敢えて追求しなかった

別に昼寝のお供程度だし音楽知識が青峰にある訳では無い

(…なんか…さみぃ)



『じゃあもう少し弾くから、…青峰君?』

「おー、任せるわ」


カバーにより一層くるまる青峰

少し…ほんの少し優也から「いいよ」と言われなかった事が残念、という気持ちになっている自分がいた

気の所為だろうと机に突っ伏し目を閉じた

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作者名:万能WiFi | 作成日時:2018年5月30日 1時

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