仲良し？な親子の日常

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｢ねー、おかーさん！！｣


｢ん？どしたの？論。｣



ソファーで小説を読んでいると、さっきまでおもちゃで遊んでいた論がいつの間にか隣に来ていた。

論が乗ってきたことによってソファーが少しギシッっと音を立てる



｢ぼくね！！｣


｢うん。｣


どうしたんだろう。
いつにも増して笑顔だ。


｢大きくなったら！おかーさんとけっこんする！！｣


そう言って論は思いっきり私に抱きつく。


その反動で小説を床に落としてしまい、栞を挟んでいなかった小説は音を立てて閉じてしまった。


あ、どこまでよんだかわかんなくなっちゃった。


でもそんなことは今はどうでもいい。

今は論だ。


一体何があって急にそんなことをいいだしたのだろうか。



｢どしたの？論。急に。いや、嬉しいけど。｣



｢ふふふ、だって絵本読んでたらね、おうじさまががおひめさまとけっこんしてたの！だから、僕も王子様みたいになりたくてね！けっこんって、だーいすきなひととするんでしょ？だからだーいすきなおかーさんとけっこんする！！｣


そう言って論はまた私に抱きつき胸元に顔をぐりぐりと押し付ける。


いや可愛いかよ。



でもなぁ...


｢論？おかーさんとっても嬉しいけどね？おとーさんと結婚しちゃってるの。だから結婚は出来ないかなぁ...。でもおかーさんも論のこと大好きだよ。｣


そう言って私も優しく論を抱きしめ返す。


すると論は顔をぱっとあげて言った


｢え、おかーさんとけっこん出来ないの...？｣

｢うん...。おかーさんはおとーさんと結婚しちゃってるから。論とけっこんしたら浮気になっちゃう。｣


私がそう言うと、論は目に涙を浮かべた。


｢ええ、おかーさんとけっこんしたいよ...｣

かわいい。
とにかくかわいい。

けどなぁ、法律的に...。


｢あれ、何してんの2人とも。｣



いいタイミングと言っていいのか悪いのか、ころんが扉を開けて入ってきた。

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