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｢あ、あぁあの！ごめんなさい！ここの方ですか！？本当にごめんなさい！悪気はないんです！あの、怖くて、それで、あの………｣
｢落ち着けって。俺はここの館の持ち主だけど、大丈夫だって何も今すぐ取って食おうって訳じゃねぇし。怖かったんだろ？それならもう少しゆっくりしてけば？｣
優しそうな青年で安心した。
肩に何故だかたぬきを乗せた青年の見た目は爽やかで、とてもこの館の持ち主の様には見えなかった。
けれど、そんな見た目に反している格好。
グレーから紫のグラデーションのベストには、片方が緑のチェック柄、もう片方は黒でシックな印象の襟があった。
紫が基調とされたスカーフにはゴールドのライン。
ジャケットとパンツは茶色に更に濃い色のストライプが目立っていた。
コサージュは黒に緑の薔薇、更には緑色のピアスまでされていた。
格好からするに、ハロウィンを楽しんでいる少し浮かれたオシャレな高校生なのだろうか。
だが、高校生の私よりも少し幼いように思える。
だとするならば中学生ぐらいなのか。
｢ここの本当の持ち主はどこに……？｣
｢え？だから俺だけど。もしかして、俺の事子供だ〜とか思ってたワケ？｣
｢えっいや！別に！｣
｢れっきとした大人だっつーの。キャンディ、いる？｣
｢いいえ大丈夫です！スマホの充電さえさせて貰えれば直ぐに帰りますので…｣
今の人間のライフラインはスマートフォンと言っても過言ではないだろう。
友人との連絡を取ろうにも、スマホの充電が無かったため出来なかった。
これだけ広い場所なのだ。
コンセントなんていくらでもあるだろう。
｢あー、じゃあ取り敢えず向こう行かね？茶でもご馳走してやっからさ｣
｢……じゃあ、お言葉に甘えて…｣
彼に言われる通りに着いて行き、大きな扉を開けると、大きな長い机の上には美しく飾られた薔薇とテーブルクロスに、小さな燭台。
まるでおとぎ話に出てくるプリンセスの住む城みたいだ。
｢キャンディ、マシュマロ、クッキー、チョコレートにパンプキン。どれがいい？｣
｢ぇ、えっと…｣
｢まぁ、全部ここにあるからテキトーに食べといていいよ。俺お茶淹れて来るから｣
大きなテーブルに、何脚もある豪華な椅子。
そこに私は一人になってしまった。
目の前にはハロウィンであることを大きく主張するお菓子やパンプキンが沢山置いてある。
私は、可愛らしくラッピングされたゴーストの形をしたキャンディに手を伸ばした。
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ちょこ - 終わってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！ (2021年6月8日 18時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - 皇咲鈴音さん» びっくりしました誰かと思いました笑 みかんさんありがとうございます！本当嬉しいです大好きです（；；） (2020年10月28日 23時) (レス) id: 9beb0497a0 (このIDを非表示/違反報告)
皇咲鈴音(プロフ) - すごい名前になってますがTwitterのみかんです( めっちゃめっちゃ内容好きです！！ (2020年10月28日 22時) (レス) id: 72e21fad30 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃ(プロフ) - 物語の構成が好みすぎました！！更新おまちしております！！！ (2020年3月27日 16時) (レス) id: c45d7c6a24 (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - nanaseさん» そのように言って頂き嬉しいです…！コメントありがとうございます！更新頑張ります…！ (2020年3月8日 6時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鎖座波
| 作者ホームページ：もう既に血が足りない
作成日時：2019年10月19日 15時
