お姉ちゃんなんて……【一ノ瀬トキヤ】【うたプリ】

憎い ページ8

寝て、覚めて、終わる悪夢なら幸せだけどね…
残念だけど、この地獄は現実だ

どこかのおとぎ話の世界なら、私はこの現実から解放される…そんな夢見たいな事が出来るけど現実なのだからしょうがない


私は重たい体を起こして制服に着替える

寮の同室の子なんていない
先生の変な期待で広い部屋にピアノが備え付けられている

まるでずっと作曲していろって言っているようなものだ
これも全部、あいつの…お姉ちゃんの才能のせいだ

ホント、朝からお姉ちゃんの事考えるなんて、最悪な朝だ


学校で授業を受けたくないなぁ
今日もどうせ、先生から変な期待をされるだけでしょ？

でも、サボったらいけない
ここでサボったら、負けた様な気持ちになる

だから渋々と重たい足を引きずって教室に行く

教室のドアをガラリと開ける
相変わらず、机の上は荒らされてる

どうしてかって？
七海春歌の妹っていう、先生からのひいきされた目や態度にムカついた人がやっているから
言っちゃえば、“イジメ”だね

荒らされてた机の上には落書きされた授業で使ったノート、それからご丁寧に机に油性で暴言なんて古いなぁ、イジメの仕方がさ

別にこれを写真撮って先生に見せたら終わる
けどさ、それじゃあまた先生からのひいき目だって言って、余計エスカレートするじゃない

今でも結構精神的にきてるのに、それ以上何かされたら
その理由の1番であるお姉ちゃんに憎悪を向けるだけじゃなくて
存在を綺麗に消し飛ばしたくなっちゃう…殺意が湧いちゃうじゃない

だけどそれは、ST☆RISHのみんなが可哀想だよ
みんなお姉ちゃんに溺愛しているから

私、お姉ちゃんが大嫌いなだけで、ST☆RISHのみんなは大好きよ？
みんな、優しいし

だから私は彼らのために必死に耐えてる
卒業までの辛抱だから

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