57.涙を… ページ7
Aside
「ごめんな。みかちんもAちんも…俺の勝手で。
こんなの、苦しいよな…？
でも俺はまたみんなでライブに立ちたいんだ。
Aちんが"皇帝の脅しから俺たちを守ってくれた"ように…。
俺もValkyrieを守りたい！！！」
全てを分かりきったという風にぎこちない笑みでそう言って俺の頭を撫でてくれた。
「なっ！？それ、
どないことやねん！アンタが俺らを守ったって！！！！」
「みかちん、言葉のとおりだよ。俺も最初はびっくりしたけど…
俺はAちんのことを信じたいんだ！」
信じたい…そう言われたのはいつぶりだろうか？
「みかちんもそうなんじゃないのか？
あれは何か事情があった、って…本当は信じたいんじゃないのか？」
「！！……
Ra*bitsのみんなは納得してんのか？」
「てかRa*bitsの子たちが言い出したことなんだ。」
「はぁ！？」
「ほんと、生意気だよな」
「なずなにぃ…」
「もうValkyrieの出番だろ？決めるのはみかちん、お前だ！」
2人がこうして話しているのを見るのは懐かしくて温かい。
目の奥がジンジンとして熱い……
もしかして俺………
「え、Aちん泣いてる！？
えっ？ちょっ？！Aちん泣かないで！」
自分が自覚するよりも早く俺の涙に気付いて二兎先p…なずなにぃは涙を優しい
手つきで涙をふるってくれた。
俺は抵抗する間もなくされるがままに抱き締められたり、頭を思い切り撫でられた。
『ご、めんなさい…』
だが止まることを知らない俺の涙はどんどん溢れて視界はボヤけて見えなくなった。
そのときだった。また違う厚みの感じる感触に襲われた。
全身が温かい…。これってもしかして
2重……、俺2人に抱き締められてる…？
「お帰りなのだよ、A……」
顔を上げると俺と同じように顔を上げて俺を抱き締め驚いているなずなにぃがいた。
気になって横を見るとピンクとワインレッドが見えた。
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一気投稿計10話自分頑張りました。
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作者名：朔-さく- | 作成日時：2020年10月20日 0時
