インド旅行は知っている

KZに会うっ！〜アサside〜［11］ ページ13

ふぅ…。

さて、智絵を起こさなきゃ…。

でも私に起こされると、すごく機嫌悪くなるんだった！

あーあ。

今日ツイてないな…。

「智絵！起きてよ！」

いつも以上に怖い声で起こしてしまった。

「うるさい、アサ…。
もう少し寝てたかったのに、やめて！」

あーあ、やっぱり今日ツイてないな…。

「キャーッ！寒いっ！」

智絵が布団を取り返そうとするけど、布団はもう私の手の中にある。

「さっ、早く起きて！」

「え〜っ…。」

「さっさと起きなさいっ！」

私は語気を強める。

「もう、眠いのに…。」

智絵がつぶやいてるけど、無視、無視！

「着替えしなさいよ！何でもいいんでしょ、早く。」

あぁ、早く朝ご飯食べたいのに〜っ！

「何でもよくないもん、今日は孝(こう)君と遊ぶんだから！」

「はぁっ！？」

孝君は、智絵の同級生兼彼氏。

そして、若武の弟。

という事は、必然的に智絵とは幼稚園も小学校も一緒、という事になる。

2人は、「孝君、大好き〜！」
「僕も、智ちゃん大好き〜！」でカップルになってしまった(ちなみに、智絵から告ったらしい)。

もちろん、私にはまだ彼氏はいない…。


後、こう君の名前について少し紹介！

本名は、若武 孝臣(わかたけ たかおみ)なんだけど、
若武のお母さんがこうちゃんって呼んでいるから、智絵にはこう君と呼ばれている。

どうやら、黒木君の『たかちゃん』とごっちゃにしないためらしい
(私には黒木君をそんな風に呼ぶ勇気なんてないけどね)。

ちなみに、他の人は(私も)、若武のお母さんと同じで、こうちゃんと呼んでいる。


ってそんな事はどうでも良くて…。

「だからね、今日はこれ着るの〜！」

智絵が取り出したのは、ワンピース。

それも、1番よそ行きの。

あぁ、頭が痛い…。

「やめなさいよ。
孝ちゃんは、探検とかばっかりしてるからスポーティーな方がいいと思うけど。
例えば、これとか。」

と言いながら、私はジーンズとチュニックを取り出した。

「分かった！それにする！」

智絵は、ジーンズとチュニックに着替えた。

ちっちゃい子って、単純だなぁ…。

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