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カフェテリアでの話(2) 〜アサside〜[27] ページ31

そういえば。

ずっと若武の頬に触れている事に気付いた私は手を離した。

実際は大した時間経ってないと思うけど、ずっと触ってるのはちょっと可哀想だしね。

若武は、アーヤと私、どっちが好きなのかな?

私の学年の女子で、若武の事を好きな人は沢山いる。

でも、若武が彼女らに特別興味を持っているわけじゃないっていうのを私は知ってる。

実際、女子に人気があるからっていい気になってるけど、
その中で特定の誰かと仲良くしてるっていうのは見た事ないし、そういう噂も聞いた事ない。

強いて言えば…、

私?

学校で若武と1番よく話してた女子は私かも、って時々思う。

最近は目立ちたくないから大人しくしてるけど…。

だって、「アサが若武とベタベタしてる」とかって女子に陰口言われるのは嫌。

まぁ、もうすぐインド行くから良いんだけど、帰ってきた後が怖いしね…。

考え事をしてたら、艶っぽい声が聞こえた。

「アサ、ハニートラップ上手いね。」

顔を上げると、黒木君が微笑んでいる。

「ありがと。」

とっさに取り繕った声は、意外と澄ましていた。

それにしても、あの黒木君に「ハニートラップ上手い」って褒められるの、よっぽどだよね?

光栄!

気に食わないのか、若武が睨む。

「お前のせいで…!」

「何か?」

ちょっぴり眉を上げて訊き返す。

こうすれば、若武が言葉に詰まるのは分かってるから。

ズルい?

「……。チッ。」

再び私を睨みつけた若武は、舌打ちして黙りこんだ。

よし、勝った!

若武は絶対に認めないだろうけどね。

意地っ張りだから。

そんな事言ったら若武が怒るのは目に見えてるけど。

「ねぇ、ハニートラップって何?」

アーヤが皆を見渡した。

恥ずかしいけど勇気を出して訊いたんだろうな。

ほんのり頰が赤い。

「あぁ、女性が色気を使って男を利用したり、罠にかけたりする事。」

サラっと黒木君が答えた。

よくこんな事、サラっと言えるなぁ…。

「え…!」

アーヤが固まってる。

無理もないよね、そんな事言われたら…。

私はアーヤに同情した。

作者より… Part4→←カフェテリアでの話(2) 〜アーヤside〜[26]



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希緒 - 楠なーさん» ありがとandこれからも宜しくd(ゝ∀・*)ネッ☆ (2017年6月2日 18時) (レス) id: 6b330cfe2f (このIDを非表示/違反報告)
楠なー - 希緒さん» りょーかいです!頑張れandこれからもよろしく( *´艸`) (2017年6月1日 11時) (レス) id: 7164bf1d64 (このIDを非表示/違反報告)
希緒 - 楠なーさん» ありがと(*´∀`*) でも、取り敢えず自分で頑張ってみよっかな お手上げになったら宜しくお願いします(笑) (2017年6月1日 0時) (レス) id: 6b330cfe2f (このIDを非表示/違反報告)
楠なー(プロフ) - 続編の行き方教えましょうか? (2017年5月29日 0時) (レス) id: 20b5ed2b90 (このIDを非表示/違反報告)
楠なー(プロフ) - 希緒さん» 普通に尊敬するよー。だからコメントも評価もしたし。ありがとう! (2017年4月30日 22時) (レス) id: 20b5ed2b90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:希緒 | 作成日時:2015年10月18日 4時

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