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プロローグ ページ1

キキィーッ‼

嫌なホイール音が響いて、振り返ると、一台の大型トラックが一匹の黒猫に迫っていた。

私は思わず駆け出した。スピードの緩んだトラックを睨みつけ、瞬時に黒猫を抱き上げ、ガードレールの向こう側に渡った。

何事もなかったように走り去っていくトラックに「危ねーだろぉが‼」と野次を飛ばした。

「ったく…大丈夫か、黒猫ちゃん?あんたもこれから気をつけなよ、小さいんだから」

その言葉に、黒猫はびくんと反応した。

「さ、帰りな」

そう言って、黒猫を下ろす。

走り去っていく黒猫を、小さく手を振って見送っていると、黒猫はチラリとこちらを振り返った。

でもまた前を向き、トコトコと歩き出した。

黒猫にも突然変異ってあるんだなぁ。

さっきの黒猫、目が赤かった。

私も、たまに赤くなる事があるから。

私の場合、おばあちゃんからは突然変異って言われてるけど…

あの黒猫もそうなのかな。

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作者名:グミ | 作成日時:2019年2月2日 10時

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