▼ エレン × スケート ページ27
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「離すなよ」
「分かってるって」
私はエレンの手を引っ張りながら後ろ向きでゆっくり滑った
生まれたての小鹿のように手と足が震えるエレンが面白くて私の肩まで震えた
「笑ってんなよ、こっちは真剣だっての」
「えーそんな口聞いていいのかな」
キッと睨んだ目は直ぐにしょぼんとした目に変わった
「....はい、黙ります」
今だけエレンが私に逆らえないのは、エレンが人生初スケートだということ
「もー！まず自分の足動かして！」
「マジでどう滑んだよコレ....」
ぎこちなく足を動かすエレン
「氷を蹴るように滑るの！ちょっと見てて！」
自力で立っていられない為リンクの淵まで案内をして、軽く滑ってみた
学生時代にスケートを習っていただけで、もう何年もやっていないせいか、体が鈍っているのが直ぐに分かった
シュッ
ものは試しようで、それでも二回転ジャンプはできたから安心した
これでコケたら大恥だよ....
するとパチパチとリンクの淵から拍手をするエレン
エレンの傍まで寄ると、キラキラと目を輝かせて私を見つめた
「なに、どうしたの」
「いや、純粋にすげーなって」
「二回転なんてまだ初歩だよ」
「飛べねえ俺からしたらすげーんだよ」
そう言うとエレンは私の頭をわしゃわしゃと撫でた
「もう、犬じゃないんだから....」
そう言ってエレンの手を制止すると、エレンは私の両頬を手で捕まえた
「こんな自慢できる彼女、早々いないだろ」
「ほめちぎったって何にもでないよ、今日も一緒にお風呂なんか入らないから」
褒められる事なんてあまりないから内心は嬉しいけどね
「はあ！？なんでだよ今日ぐらい一緒に入れよ」
「ムリ、ヤダ」
「男のロマンなんだよ」
「この変態」
でもたまには、良いこと言ってもいいのかな
「..なら、リンクの淵に手を着かず一周できたらお風呂ご褒美あげる」
「....本気で言ってる？」
いつもは言わないせいか、疑うような顔で私を見た
「自力でできたらね」
「燃えてきた！！！！」
そう言うとエレンが淵に掴まりながら歩き出したのを見届けた
私は久々に飛んだせいかどっと疲れたのでスケート靴を脱いでベンチから見てることにしよう....
「ぜってー約束だからな！！！！」
振り返ると挑戦状とでも言うかのように指を差しながら捨て台詞のように言うとまた歩き出した
男の子は単純で楽ね
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♪美桜♪ - コメント失礼します。完結おめでとうございます！！全部凄く良かったです！あんず様の小説はいつも楽しく読ませていただいています！他の小説も頑張ってくださいね！陰ながら応援しています！(*´ω｀) (2018年9月23日 13時) (
レス) id: 951996096a (このIDを非表示/違反報告)
カエデ(プロフ) - 完結おめでとうございます<m(__)m> とても楽しかったです！ありがとうございました(≧∀≦) (2016年7月14日 7時) (レス) id: 3be6e10bf6 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん♪(プロフ) - あんず様のこの短編集大好きで、いつも影ながら読ませていただいてますm(_ _)m私は続けて欲しいと思ってます！ (2016年5月14日 18時) (レス) id: 73d1b6644f (このIDを非表示/違反報告)
Kurin. - 私も更新楽しみにしてるので、続けて欲しいです！ (2016年5月14日 11時) (レス) id: 119c787c94 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ煮オレ(プロフ) - いつでも良いので更新してください！楽しみにしています！ (2016年5月13日 13時) (レス) id: f5dbfcdd58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんず | 作成日時：2015年6月17日 0時
