12 ページ12
「そーいや、あんたァ……武州出身なんだってなァ?」
『えっ?あ……そうみたいです。』
「なんでィ…随分他人事だな……まーだ思い出せねェんですかィ?」
『だって私は武州で育った記憶がないんですよ?!……絶対東京で産まれたし育った。それなのに戸籍は武州……もう何がなんだか。。』
「こいつァそーとー重症だ……あんたを知ってる村人もいる、それが何よりの証拠じゃねぇかァ……しかもその村人は土方さんの……!!!」
「真選組!一番隊隊長!沖田総悟だな!?!」
沖田さんとパトカーに向かって歩いてると、刀を持ったお侍さん10人ほどが道をふさぐ
「ァんだよてめェーらァ?邪魔だ。退きやがれ!」
「通すわけにはいかない!沖田総悟ォオ覚悟ォオ!!!」
『キャッ……』
ドンッ
私は沖田さんに押されて壁を背に縮こまっているしかなかった……
沖田さんは私の前に立つと敵に向かって抜刀した…
カキンカキン……キンッ
刀と刀が重なる……これは作り物なんかじゃない真剣……
ひとり、ふたり、さんにん……沖田さんの刀使いに敵は次々倒れていく……その動きがすごく速くてでも美しくて瞬きさえ忘れてしまう。
ピチャッ……
血しぶきがはねて私の顔についた。いや、よく見たら着ている服にも血がたくさんはねている……
『血……血がァッッ!!』
「クッ……後ろでメス豚が見てるかと思うと殺りづれェったらねーや。……AA!10秒だ。」
『えっ……10秒……?』
「目瞑って数えてろィ…その間に終わらせてやりやすから」
あと5人も敵がいるのに10秒?!!
そんな絶対無理でしょ!!?
「早く目瞑って数えなせェ!!」
『は…はい……いち、に、さん……』
もう何が何だか分からないから、言われた通りに目をギュッと瞑り数えた
『きゅーう、じゅう!』
シャッッ……ビチャ
カチン!
「……ほれ見なせェ?終わっただろ?」
ゆっくり目を開けると……
さっきまで動いてた大の男たちがピクリともしない。
『す…すごい…!!すごいです!!沖田さんすごい!!!すごい沖田さん!』
「なんでィ……壊れちまったんですかィ?さっきからすごいしか言わなくなっちまって……」
「隊長ぉぉ!!」
「大丈夫ですか?!?」
「おめーらァ……遅いぞ。」
曲がり角から真選組の皆さんが走ってきて
床で延びてる敵を次々逮捕していく。
「立ってくだせェ。屯所行きやすよ」
沖田さんに手を引かれて立ち上がった…
125人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Zoo | 作成日時:2020年5月14日 22時