コース料理。【スターダストクルセイダース】

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何分ほど経っただろうか。



20分？ 30分？



いつまで経っても なにも起こらない。



普通 眠気が襲ってきて〜とかドアが現れて〜とかあるだろ。

本当になにもないのか。









『……どうしよう。』









そろそろ我慢の限界だ、そう思ったとき。



椅子とテーブルが突然消えた。



地面に尻もちをつく。









『イデッ』









思わず声をあげた。



まあ、4品目の痛さと比べれば 屁でもないのだが。









ふと、お品書きがまだ残っていることに気が付いた。



なんだか嫌な予感がしたのだが、読まなければいけないと思ったため手を伸ばした。









すると、最初は意味のわからなかった文字が だんだん理解できてきた。















アヴドゥルの若鶏ステーキ









イギーの野菜サラダ









花京院のチェリー風味スープ









トマトとポルナレフのポワソン(一部欠損有り)









承太郎の海ぶどうシャーベット















『！』









声にならない声。

叫び出したくなったが、声が出ない。



代わりに、今まで貯めていたものを押し出すように 吐瀉物が口から溢れ出てきた。









『エ゛ッ゛……ア゛…………ッ オ゛エェェェ！』









私は なんてものを食べていたんだ



いや、どうして食べれたんだ





アヴドゥルの遺体は残ってないハズだ

イギーと花京院も 今は土の下に眠っている

ポルナレフだってそうだ。体は妹さんの隣に埋めた

承太郎は発見されていないのに なぜあるのだ





どうして こんなものがあるのだ









混乱と吐き気で過呼吸ぎみになっていたとき、床に1枚の写真が落ちていることが分かった。



恐る恐る 写真を見てみると、それは〈アレ〉だった。









『……集合写真…………ッ？』









エジプトで みんなで撮った集合写真。

そこから、死んだ人が次々と消えていく。









『え……なんでっ……、え……？』









驚きで動きが止まってしまう。

なにが起こっているんだ。





ここはどこなんだ。

なぜこんな所にいるんだ。





――アヴドゥル、イギー、花京院、ポルナレフ、承太郎。

この順番で 次々と消えていく。



















次に、私が消えた。





思わず「えっ」と声を漏らす。









ぐちゃっ、となにかが潰れる音がした――

終わり ログインすれば
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