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美術の時間、屋外で絵を描くことになった。
寝てたから分かんなかった......。
「あらあら、一ノ瀬くんたら。誰とも一緒に絵を描いていないじゃない」
「そういう七瀬も1人じゃねえか」
「黙らっしゃい。口を切られたいようね。しょうがないから一緒に描いてあげようと思ったのに、そんな口の利き方をするのね」
ツンデレかよ。可愛いなあ。
「一緒に描いてくださいー」
「ふぅ、仕方ないわね。じゃあ、人気のない校舎裏で絵を描きましょう」
人家のない校舎裏と聞いて、若干いやらしい気持ちになってしまうが、
「いやいや、あんま遠く行くと先生に怒られるし、それに、あそこじゃあんま景色よくないだろ」
と言った。
「え、あそこじゃないと、一ノ瀬くんとべろちゅー出来ないじゃない」
やっぱりいやらしい気持ちだった!
しかも、べろちゅー!
「A......流石に授業中にキスとかは......」
「ちょっと待ちなさい。何今の、Aって」
「あ、えっと」
「私の名前を気安く呼ばないで。A様と呼びなさい」
どんだけ偉いんだよ......。
「A......様」
「うーん、これだと、私が一ノ瀬くんに嫌々言わせた感があって嫌だわ。訂正します、呼び捨てで私の名前を呼びなさい」
めんどくさっ!?
「えっと、A......一緒に絵を描いてくれないか?」
「いいわよ、彼方」
いきなり名前で呼ばれ、嬉しくなってブリッジをしてしまった。
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作者名:あああああ | 作成日時:2018年12月25日 13時