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『勝己くん、おはよ。どうしたの？いつも早めに来てるのに…』
「…別に。…なんもねえ」
鞄を机に置いた勝己くんに後ろから声をかける。振り向いてはくれなかったけど普通に答えてくれた。
「……もう来てたのかよ」
ぼそりと言った一言が聞こえてきた。
『…？…もしかして、迎えに来てくれてた？』
問いかけたけれど返事は無くて。恐らく今日から登校する事は担任から聞いていただろうからわざわざ家まで来てくれていたのだろう。
『ありがとう、…明日は一緒に行こうね』
「…寝坊すんなよ」
『はいはい』
勝己くんの事だからきっと先日の事に責任を感じているのだと思う。口調は荒いし見た目もヤンキーそのものだけれど、とても真面目で優しい子だって事を幼い頃からよく知ってる。あとプライドが高過ぎるのもよく知ってる。
そういう素直じゃない所も可愛いけどね、勝己くん。
ーーー
あのヘドロ事件があってからなんだか周りの空気がとっても変わった気がする。出久くんも、勝己くんも。受験シーズンだから当然かな、とも思ったけれど…出久くんは特に…授業中寝そうになりながら頑張ってノートを取っている。
(夜遅くまで勉強してるのかな…)
私も体力作りをした方が良いと思い、朝早く起きて少し走っているけれど、出久くんも体力作りしているのか最近なんだか少し逞しくなってきたような気がする…。
そんな事を考えつつまだ出たばかりの朝日を背に走る。自分なりのペースで。
海岸付近を走っていると粗大ゴミの山で海がほとんど見えない。産業廃棄物が流れついてきたり、それに乗っかって不法投棄する人も多いみたい。
(海…見えたら綺麗だろうなあ、…走りながら見えたら絶対気持ちいいのに…)
呼吸を乱さないよう注意しながら走っていると、朝早くにも関わらず粗大ゴミだらけの浜辺から人の話し声が聞こえて来る。
こんな時間にこんな所で？と思いこっそり物陰に隠れながら声に近づく。
(あれ…？出久くん…？)
見覚えのある黒髪モサモサヘアーの男の子が打ち捨てられていたであろう大きな冷蔵庫をロープで繋いで一所懸命引っ張っていた。
そしてその冷蔵庫の上にはなんと平和の象徴こと私の父が乗っていた。
250kg以上体重があるのになんて意地悪をしているんだ…と思い、物陰から出た瞬間…父は、父だった人は骸骨のようなガリガリの姿に変わってしまった。
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なさ(プロフ) - 夜月 零夜さん» コメントありがとうございます！まだまだ未熟者ですが頑張ります！！ (2020年2月11日 13時) (
レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
なさ(プロフ) - ありささん» ありがとうございます！とっても天然な主人公ちゃんですが気に入っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！頑張ります！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
なさ(プロフ) - レーナさん» 返信昨日ある事に今更気付きましたすみません…！応援ありがとうございます！頑張ります！れんこん！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 零夜 - 面白かったです！更新頑張ってください!! (2020年2月7日 16時) (レス) id: 3da7626fa3 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - すごく面白い！主人公ちゃんが可愛い！頑張ってください！ (2020年2月5日 23時) (レス) id: 171cb6aee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なさ | 作成日時：2020年1月29日 3時
