【あんスタ】私のプロデューサー日記。 (ページ47)

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番外編<夏だ！暑い！逆ナンだらけの冷たい海！>　"後編" ページ47

褒められるのが馴れてないから、とりあえず守沢先輩と日々樹先輩を追い返し、

　私は一人で人気のない海の方に行った。

　「冷たい、冷たすぎない!?」

　「何、逆ギレしてんだよ」

　「おぉ、Trickstar、揃ってるね」

　「パーカーは脱がないで入るの？」

　「足元だけだし、脱がなくていいかなって」

　それに、夏だとしても海の近くの風は寒いからね。

　「ちゃんと水着は来てるんだけど、今さらパーカーを脱ぐのも気が引けるし」

　「今、パーカーを脱いでも変ではないと思うが」

　「そうだよ」

　「言われると余計無理····って、あれ、深海先輩!?」

　「はぁ!?あの人泳げないって聞いたぞ!?」

　それは、ヤバい。本気でヤバい。浮き輪つけてるけど、あのまま放流にでもなったら···

　こうなったら、私が行くか。

　「ちょっと行って来るね!!」

　「え、ちょ、Aちゃん!?」

　ザップン

　「パーカー脱いだじゃん」

　「先輩の為なら恥はないと」

　「深海先輩!」

　「あっ、『きてくれた』んですか··?『ありがとう』ございます♪」

　「呑気すぎて、変な力が一気に抜けたんですけど」

　「A、深海先輩、大丈夫か？」

　「真緒くん、大丈夫だよ」

　「ぼくも『だいじょうぶ』です··♪」

　砂浜まで深海先輩を送り届けた直後、スバルくんから私のパーカーを返してもらおうとしたら、

　ギリギリ届かないくらい上に持ち上げられた。

　「返して」

　「そのままでいいと思うよ？可愛いし☆」

　「可愛いとかの問題じゃなくて、寒いから！寒いから返して!?」

　「じゃあ、俺が抱きしめてあげよっか？」

　なんて、イタズラ笑顔で言うんだ。

　私は冷え性だからパーカーないと、風に吹かれて凍える。凍えて動けなくなる。

　こうなったら最終手段！

　「20円あげるから返して」

　「分かった!!」

　こうして、暑いようで寒かった一日は終わりを迎えた。