第五Q ページ5
帰宅後、黒子は母親に傷を心配されたが、吸血鬼の事はやむを得ず隠そうと思い転んで怪我をして近所の方に助けてもらったと説明した。
そして晩ごはんを食べ風呂に入り、寝床についたわけだが…
黒子「(…眠れませんね)」
数分経つと目が冴え起きた。吸血鬼は夜間に活動すると聞いたのでそのせいだろうか。
そっとドアを開け、外をぶらついてみる。
そういえば、中学生の頃吸血鬼の話をされた事がある。帝光中学を侮辱する生徒のみ狙う赤目の吸血鬼。そう赤司は言っていた。この頃はそんな話全く聞いた事が無いが。
黒子は道にあったバックミラーを見る。鏡を見つめる自分の瞳は何時ものように空色であった。自分が吸血鬼だなんてまだよく信じられない。しかし今生きているのは自分が吸血鬼になったからとも言えるだろう。そう思いながら歩いていると…
「…お願い私の
女性の声と何かギチギチと鳴る音。少なくとも普通ではないだろう。黒子は咄嗟にその音の先に行き、身を潜めた。
そこには白髪のショートヘア、外ながらナース服を着た少女がいた。彼女の指からは極細の糸が伸び、数人の人の関節と繋がってギチギチと体をつき動かしていた。少女の赤い瞳を見て、すぐに彼女が吸血鬼である事を悟った。
彼女に動かされ操り人形と化した人間達が向かっている方向には一匹のコウモリ。黒子は咄嗟に動き、少女の前に立ちはだかった。
黒子「…あのコウモリを捕まえて、どうするつもりですか」
「任務の邪魔は…困ります」
少女はポツリと呟くと、人間達に黒子を襲わせた。
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作者名:完全無欠の模倣っ! | 作成日時:2023年8月31日 21時