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第2話 唯一の ページ4

私がまだ、久作と一緒にいた頃のこと


初めて会ったのはいつだったかな


年齢が二桁に行ったばっかりかそれから少し経ったかそのくらいの頃


私にとっては初めてで会った同い年くらいの子


なかなか話せなかったっけ


初めてでちょっと怖かったんだ


ま、今じゃ友達さ

唯一のね


あの頃は自由がなかった


座敷牢をでても居場所なんてない


おぼろげな記憶にしかない外が怖い


ずっとそう思ってたんだ


でもねある日思ったの


逃げてみようって



そうして逃げ出して

走って走ってたくさん血を流した


そして貧血になったのかな


ふらっとよろけた時


あの人が来たの



「さぁ、帰ろうかAちゃん」



あぁ、無理だ


これ以上は私が死んでしまう


そして私の意識は闇に落ちて



目が覚めたらそこには



心配そうにこちらを見つめる黒と白の男の子



あぁ、久作だ


「おはよう、Qちゃん」


そうして久作はびっくりしてた


少し驚いてから微笑んで


「おはよう、Aちゃん」



そう私に言った



その日をきっかけに仲良くなって


しりとりとかして遊んだね


そしていつしか久作は私のことを「Aお姉ちゃん」って呼ぶようになった


それから何回か逃げ出したけど


結局あの人に捕まった


逃げ出す時はいつもQちゃんが寝てる時


そして目が覚めると、いつものように「おはよう」と笑ってくれるんだ


それが嬉しくて幸せで


でもある日、何度目かわからないけれど逃げ出した時


「君は座敷牢にいなくていい」


そう言われたんだ


この拠点からでないのであれば

自由に動き回っていいと

ただし異能力の使用は禁止すると


そこで私は一つ尋ねた


「Qちゃんには、好きな時に会いに行っていい?」



少し悩んで、首領と呼ばれる人は言った


「構わない」





年の差は少しあるけれど

一番年の近い大好きなお友達だったから


それならいいと頷いた


それからはたまにあの人に合うようになったけど


嫌いだったから駆け足ですれ違った


毎日毎日久作には会いに行ったよ


そして毎日いっぱい遊んで

毎日笑いあった

大切なお友達


大切な弟だったから


唯一の家族同然の人だったから


だから私は


「君が好きよ、大好きよ」


彼は少し驚いて


そして少し笑って


「僕も大好きだよ!Aお姉ちゃん!」

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(プロフ) - 唄乃さん» あざっすぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!めっちゃうれしいです!感謝!物凄いですね!○○さんパワー(誰とは言わない。ネタバレになる。) (2017年8月25日 0時) (レス) id: 4fe7e5e021 (このIDを非表示/違反報告)
唄乃(プロフ) - (・ω・ノノ゛☆パチパチお見事な位楽しませていただきました!面白いです! (2017年8月24日 16時) (レス) id: 30dbf272d1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 椿さん» そろそろ会わせようとはおもってたwついにっすよ!ついに!更新遅いけど見てくれてありがとう! (2017年8月23日 23時) (レス) id: 4fe7e5e021 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - き、来たああああ! ついに・・・・! 祥おねえちゃん! ほんとにおもしろいよ! 最高!! (2017年8月23日 19時) (レス) id: 61b804697f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 唄乃さん» 感謝感謝です。ありがとうございました! (2017年8月15日 8時) (レス) id: dcf550be00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年7月26日 15時

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