静かな微笑み〜キュヒョンside〜 ページ27
A『お待たせ……。伯父さん、ご無沙汰してます。』
メガネを外し、マフラーを取ったAが頭を下げる。
マスター『元気そうで何より。済州島での話し、母さんから聞いたぞ。奥、行くんだろ?』
キュヒョン『料理も飲み物も、マスターにお任せします。お薦めのをお願いします。』
そう言って俺達は個室へ移動した。
改めて向かい合って座る二人。
キュヒョン『ありがとう。時間作ってくれて…。忙しそうだね…。』
A『……そうでもないわ。東方神起のカムバックの国内活動も落ち着いたし。』
微妙な空気が流れる。お互いに言葉を選んでいるのがわかる。
キュヒョン『A。ごめんな 俺…、君をたくさん傷付けた。自分の事ばっかりで、Aの気持ちを考えてなかった。ほんとにごめん。』
A『…そんな事。私だって、キュヒョンから逃げたじゃない…?ちゃんと向き合おうとせず、自分の気持ちも話さず逃げたのよ。ずるいの。私……』
キュヒョン『ヒョンから聞いたんだ。…死のうとしたって…。そこまで追い詰めたのは俺のせいだよ。俺が子供過ぎたから……。』
A『…違うの。重なったのよ。いろんな事が。キュヒョンとギクシャクし始めた頃、仕事でもいろいろあって、体調も崩して…。それにソヒョンの事も加わって…。私が抱えきれなくなったの。切れてしまったの…。張り詰めていた物が……』
キュヒョン『それに気付いてやれなかったのは、俺の責任だよ。一緒に居ると傷付け合うなんて、本当は俺が傷付きたくなかっただけだったんだ…。』
そんな会話をしている時、マスターが料理とワインを運んで来た。どうみても楽しげな雰囲気じゃない二人を察してか、無言のまま足早に出て行く。
キュヒョン『Aと離れてから思い知らされたよ。どれだけ君が大切だったか…。なりふり構わず、君と元に戻れる策を考えた。自分から別れを切り出したのに…。勝手だよな』
A『友達でも、恋人でも…一緒にいて苦しいのは続かない…。私は…、キュヒョンが好き過ぎて、ギクシャクし始めた頃は辛かった。一緒にいるのも、姿を見るのも辛かった……。自分の背負った運命を恨んだわ。』
そう言って、Aは静かに笑った。
A『体に…こんなハンデを負わなかったら…、ただの痴話喧嘩で済んだのに……。』
彼女は、寂しげに微笑んだ。
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そらぞう(プロフ) - はい!楽しみに待ってます! (2014年5月15日 20時) (レス) id: f7e9c2c335 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - そらぞうさん» コメントありがとうございます。あとは、afterstoryの方でそれぞれのお話を書けたらと思ってます。キュヒョンとの絡みもあるかも?しれないですよ。 (2014年5月15日 18時) (レス) id: b16b47566a (このIDを非表示/違反報告)
そらぞう(プロフ) - ホントのラストですか…?お疲れ様でした~。私としてはきゅひょんさんとのラストを期待していましたが、こういう落ち着き方何ですね。長く追い掛けてきて何度も涙しました。ありがとうございました!! (2014年5月15日 16時) (レス) id: 62b339f5e3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます。只今、ラストを下書きしています。何度も書き直してまして、まだアップできません。お待ち下さいませ。 (2014年5月15日 14時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ここに来ての初コメです・・・とうとう終わりが来てしまいますね ライブの前日のようなドキドキを味わっています。とっても楽しませてもらいました ありがとうございます!! (2014年5月15日 14時) (レス) id: 01b01bc73b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:慧 | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時:2013年12月15日 18時