夢から覚めたら…。【SJ】16

連絡 ページ25

帰国の日が迫る中、あれから毎日のようにヘビンからオニュ君との のろけ話を聞かされている。

A『仲が良いのはいいけど、バレないようにね』
そう言いながら苦笑いをする私。

ヘビン『でも意外だったなぁ。Aの彼氏がユノさんだったなんて…。私はてっきり噂のあの人かと思ってた』

A『噂のあの人って誰よ？私の耳には入ってこないけど』

ヘビン『Aの前の担当グループの人。仲良かったじゃない？SHINeeのみんなも言ってたから、そうだと思ってた。』

A『だから誰？』

ヘビン『キュヒョン。やっぱり噂は噂ね！』

当の本人が知らないだけで、周りはそう思って見ていたんだ……。

間違ってはいないけど、私は彼女に肯定も否定もしなかった。

ヘビンが席を立った後、少し憂鬱な気分になる。

自分がキュヒョンとの事をはっきり言えない原因は、まだどこかに気持ちがあるから？

それとも、辛い恋を思い出したくないから？

パソコンを打つ手が止まったまま、自問自答を繰り返す。

〔君とちゃんと話したいんだ……。時間取れないかな？〕

この前キュヒョンが言った言葉を思い出した。


私は、カバンの奥底に入れたままの携帯を取り出す。

すっかり充電が切れたそれを充電器に差し込む。

開いたその画面には、数十件の未読のメールの通知。

それを読まずに ゴミ箱へ移動し削除する。

〔ひどい女……〕

自分で自分の行動に苦笑する。


そして、キュヒョンにメールを打つ。

［明後日、伯父の店の個室を予約しました。仕事が終わったら来て下さい。何時になっても構いません ］

彼のスケジュールがどうなってるか確かめもせず、送ったメール。


暫くすると、アラートが光っていた。


［連絡ありがとう。明後日は早く仕事が終わる予定。時間作ってくれて感謝する］

まるで、業務連絡のようなやり取り。

これが今の私達の関係なんだと、今更ながら感じた。

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