恋の行方〜ユノside〜 ページ24
後輩のジンギとその想い人をAのマンションに置き去りにし、二人で部屋を出たものの、別に行く宛があるわけじゃなかった。
あの二人が上手くいくように、Aがわざとそうしたのは、僕でもわかる。
ユノ『大丈夫かなぁ。彼女、ちゃんとジンギに返事したかな?』
車の助手席でクスクスと笑うA。
A『ヘビンなら大丈夫よ。だってオニュ君の事大好きなんだもの。今頃、熱い時間を過ごしてるんじゃない?』(笑)
ユノ『まさか!他人の家で?!!』
A『まさか…(笑)ユノ、飛躍しすぎ……』
芸能人とスタッフの恋。それなりにお互い 大きなリスクを背負うのは目に見えている。
会社にバレたら、無理やり別れさせられる事だって少なくない。
そうなった時、辛い思いをするのはやはりスタッフ側だと思う。
表舞台に立つ人間に代わりはいないが、正直スタッフなら、代わりになる人間はいくらでもいる。そうやって切られた人を何人も見て来た。
でも、僕らのような仕事をする人間は、美しく造られた人より、自然な美しさを持つ人に惹かれる。
A『なんか、初々しいよね。あの二人』
ユノ『まるで年季の入った人の言葉みたい(笑)僕達だって、そんなに長くないよ(笑)』
A『バレたら私達もどうなるんだろ…』
彼女の呟いた言葉が胸に刺さる。
僕は彼女の手を離さずハンドルを握る手に力を入れる。
ユノ『僕もいい年だから、会社は煩くはないと思うよ。ファンにバレないようにしろってくらいで。Aは、モデルの仕事に影響するかもしれないな。イメージとかなんとか……』
A『モデルは本業じゃないから別に……。』
ユノ『大丈夫だよ(笑)僕はそんなに悪いイメージ持たれてないはずだから』(笑)
A『そんな事より、何か買い物していかないと、ヘビン達に変に思われるわよ』
そんな事…。そんな事って、僕なりにその時が来たら、君が不安にならない様に伏線を張ったつもり だったのに…。
Aの頭の中は、部屋にいる二人の事でいっぱいで、僕の話しは あっさりかわされてしまった。
小一時間ほどしてマンションに戻ると、リビングから明るい笑い声が聞こえて来る。
Aは、僕のジャケットの裾を引っ張った。
そして、つま先立ちで僕の耳元で『うまくいったみたい…』と囁いた。
なんだか僕も嬉しくて、彼女に不意討ちに〔チュッ〕っとキスをした。
照れくさそうに笑うA。
ドアを開けると、幸せそうな笑顔の二人がいた。
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そらぞう(プロフ) - はい!楽しみに待ってます! (2014年5月15日 20時) (レス) id: f7e9c2c335 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - そらぞうさん» コメントありがとうございます。あとは、afterstoryの方でそれぞれのお話を書けたらと思ってます。キュヒョンとの絡みもあるかも?しれないですよ。 (2014年5月15日 18時) (レス) id: b16b47566a (このIDを非表示/違反報告)
そらぞう(プロフ) - ホントのラストですか…?お疲れ様でした~。私としてはきゅひょんさんとのラストを期待していましたが、こういう落ち着き方何ですね。長く追い掛けてきて何度も涙しました。ありがとうございました!! (2014年5月15日 16時) (レス) id: 62b339f5e3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます。只今、ラストを下書きしています。何度も書き直してまして、まだアップできません。お待ち下さいませ。 (2014年5月15日 14時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ここに来ての初コメです・・・とうとう終わりが来てしまいますね ライブの前日のようなドキドキを味わっています。とっても楽しませてもらいました ありがとうございます!! (2014年5月15日 14時) (レス) id: 01b01bc73b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:慧 | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時:2013年12月15日 18時