Interview ページ1
闇払いの面接日、Aとともに面接に行く約束をした僕は2人の家の前に来ていた。出迎えたのは藍色のシャツのボタンを3つ開けて惜しげもなく胸筋をさらし、白のスキニーパンツを履いて長い足を強調したシリウスだった。色気の塊みたいな彼の後ろから、ひょこりと顔を出したのはA。彼女はブルーグレーのパンツスーツで、きっちりと高いところで結ばれた白い髪がさらさらと揺れている。この二人はモデルとかでお金を稼いだ方がいいだろう。こんな闇払いだとか純血の王だとかにならなくても。
「おはよう、ジェー。Aを頼む」
「任せてくれ」
面接に行くだけで過保護だなあ、と思いつつも、Aが相手ならそうなるのもしょうがない、と納得する。Aとシリウスが行ってきます、と言ってハグとキスをしているのを見て、僕もそろそろリリーと結婚したいなあだなんて現実逃避をした。2人は絵になりすぎる。写真を撮って売ったらいい商売になるだろう。
任せてくれ、とは言ったものの、面接会場に入ってしまえば別行動となる。終わり次第近くのカフェで落ち合う予定ではあるが。そもそも面接に関してAの心配はしていない。彼女はかなり図太いのだ。
5年生の終わり、スラグ・クラブのパーティに初めて参加したときだ。シリウスはパーティでもふてぶてしい態度でAを不埒な目で見る男たちをけん制していたが、Aも大概態度が大きかった。それはもうモデルさながらで、視線を集めることは当然だ、と振舞っていた。
その翌年、僕がダンブルドアに提案したことで始まった、ダンスパーティでも率先してシリウスと踊っていた。2人とも自分の容姿の価値にわかっているのか、いくら注目されようがひそひそと噂されようが気に留めない。あの時の彼女の高貴さと言ったらすごかった。リリーが隣にいるのに思わず見惚れてしまうほどに。普段化粧っ気のない彼女は大きなラメ入りの黒いアイシャドウを瞼の上で輝かせていて、瞬きのたびに白くて長いまつ毛が揺れる。そしてそんな彼女をエスコートする世界級の美丈夫。2人の空間だけこの世のものだとは思えなかった。
そして先日、大きなダイニングテーブルに座り、厳格な雰囲気の中で始まった不死鳥の騎士団第一回目の会議。すごい顔ぶれの中、シリウスはいつもと変わらない態度で自宅を拠点にするよう提案した。
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アネモネ(プロフ) - RIKOさん» コメントありがとうございます!大変恐縮です。趣味で書いている程度なのでつたない文章ですが、楽しんでいただけたら幸いです。是非お時間あるときに読んでいただけると嬉しいです! (2023年2月14日 10時) (レス) id: 4798491269 (このIDを非表示/違反報告)
RIKO(プロフ) - こんなにも作り込まれていて面白い作品には久方ぶりに出会いました。とても楽しく読めて、最近の私が充実しているようにも感じます。本当にありがとうございます!応援しています。 (2023年2月13日 21時) (レス) @page30 id: 2f1eb9db7f (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます!R18版ですが、マイページの設定でコンテンツフィルタがオフになっているのであれば、私には原因がわからないです、すみません…。ブラウザから見るなどしても見当たらなければ解決策を考えるのでまた教えてください!! (2023年2月8日 9時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 面白くて、思わず一話から一気読みしてしまいました!キャラ達格好可愛いし最高!所で、この小説のR18版が探しても見当たらないのですが、どうしてか分かりますかね…?フィルター等は無いんですけど…知ってたら教えて欲しいです!更新楽しみにしてます! (2023年2月8日 2時) (レス) @page13 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます!趣味で楽しく書かせてもらっています!こんな私の妄想にお付き合いいただいて嬉しいです。無理せずしっかり完結できるように頑張りますので、ぜひこれからもお時間あるときに読んでいただけると嬉しいです! (2023年2月3日 11時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アネモネ | 作成日時:2023年2月2日 11時