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なんでや ページ22

「失礼します、先輩。連れてきました」



「おうアンバー、わざわざご苦労様だったな」



(うわ)



本当に声が出そうになった。



「すみません、私まだ仕事が残ってるので....なんかされたら言ってね」



『え?』



僕に耳打ちをしてそのままフイっと部屋を出て行ってしまった。
嘘だろここに僕一人残さないでくれよアンバー!


「よっ、まあ座れよ」



そう呼びかける声に、平静を装う。



『___、なんで呼んだの?』




「そう怪訝な顔するな。なにもとって食おうってんじゃないぜ」



喰えないやつだなと思った。どこかつかめない。
そんな僕を置いて、飄々と、顔色一つ変えず話を進めた。



「最近見つかった洞窟の話だ。長年の雨風で岩肌が削られて発見されたんだが、こいつがどうも厄介でな」



「中で元素力が培養され続けて、魔物が突然変異を起こしたらしい。何人か中に入った冒険者がいたんだが...全員精神汚染をうけて隔離中だ」



パサっと机の上に数枚の資料がばらまかれる。
それによれば、記憶のフラッシュバックによる精神汚染が主らしい。



『これに僕が行けと?』



ありえない、と蛇のようなにらみを利かせた。
だと言うのに、彼はなぜか僕の顔を見て口元を歪めるのだ。



「嗚呼、だってフラッシュバックする記憶がないだろう?」



『...あんた外道だな』



「おいおい、合理主義って言ってくれよ」



ここまで開き直ってるとむしろ笑えてくる。



『わかったよ。でも、無償でなんて言わせないぞ、僕だって生きてるんだから。それなりに弾んで貰わないと』



「ん〜、じゃあこれが終わったら飲みに行くか」



『舐めてるだろ』
『それに僕はもうあんたと飲みたくないんだけど』



「グラスの事か?」



『、別に』



図星だったため、少し気まずくなり目線をずらした。



しかし。それを感じ取ってか、彼は僕の目の前に来て瞳を凝視し始める。



「目は人を裏切るんだぜ」



僕の座ってる椅子に手をついてそう言った。



『っ、近い!』



と、彼を突き飛ばしてパッと後ろを向いた。
かなり見せられない顔をしているかもしれない。



はぁ〜...と、長めの溜息をつく。
ひと呼吸も置くと、段々落ち着きを取り戻せてきた。



『で、場所は?』



「ん? ああ、大丈夫だぞ」










「俺も同行するからな」



『....はい?????』

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ぽんぴー - 数少ない原神BLありがたやありがたや。。そして面白いです。更新がんばってください!!!!! (2022年7月27日 2時) (レス) @page14 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むぎのくろた | 作成日時:2022年7月26日 0時

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