まて。これは本当に恋愛ものなのか!? (ページ3)

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思いだしたくもない。ページ3

＿＿くん、

＿＿＿＿きくん、

「おぉい、望月くぅ～ん。生きてんなら返事しろや～」

『……るっせ…』

「うっっわ生きてた!!」

『勝手に殺すな』

「望月くぅ～ん」の「くぅ～ん」の部分だけを気色悪い声で俺を現世に引き戻したのは桑田創記。
俺の腐れ縁のひとり。

「いや、お前の発見された現場から察するに、相当なダメージを食らったはずだ。生きてるのはすごいわ。」

『はぁ？？……つかここ…』

「ま、まさかわかんねーとか!?脳に異常な圧力がかかったせいか……!?」

『いや、冷静に解析始めんな。保健室だろ？わかるよ、それくらい。』

「俺の名前は？」

『桑田創記。通称そーちゃん。』

「お前の名前は？」

『望月逞磨。誕生日は５月だから、まだ１６才。血液型はＢ。』

「うわぁ、本当に生きてるわー…」

『だから勝手に殺さないで欲しいんだが。』

ため息をつき、ベッドから起き上がろうとすると、

『…ん？』

膝が動かない。布団をめくってみると。

『…ネコォォォォォォ!!』

「…んにゃ？」

吉田音炬、１６才。アダ名の『ネコ』のとおり、性格はネコだ。

俺の膝の上で居眠りしておった…！

『おんもい!!そこのけそこのけ!!』

「おうまがとおる？」

『さすが文系…！…じゃなかった、重い!!そこどけ!!降りられん!!』

「倒置法？」

『あぁ、なるほど……ちっげーよ!!この国語ヲタクがっっっ!!そこどけっつってんだよ!!しかも俺怪我人！怪我人なの!!怪我人の上に乗るな!!!!』

そう言うと、ネコは「ちぇー」と言いながら膝の上から降りた。

くそっ、足がしびれたぁっ……!!

うー、そもそも何で保健室にいるんだっけ……

えーと、確か…

女子が校門飛び越えて…

思春期のオトコのコの“健全なる”反応を示したら、…

……っ。

…うん。…これは…

思い出さないようにしよう。うん。