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カンカンと階段を上がる音が星空に響いた。御幸の部屋の前まで来てみるけれど、ドアを開けられずにいた。

部屋の中は真っ暗だけれども御幸がいるのはわかる。幼馴染の感というやつだ。

「…御幸?」

ほんのちょっと勇気を出してドアに向かって声をかけてみた。思った通り返事はない。

「御幸?開けてもいい?てか、開けるよ?」

まあ、もともと優しさなんて持ってない私だから二言目でドアをガチャリと開けた私。真っ暗な部屋の中で御幸は1人、ポツンと座っていた。でもちゃんとスコアブックは広げて。

「みゆ… 御 「なあ、お前ってなんで昔からそうなんだよ。」

冷たく響いた御幸の声にほんの少したじろきながらドアを静かに閉めた。

御 「なんで、そうなんだよ…。いっつも俺が一番やばい時に…」

声は小さくなるけれどもやっぱり泣くようなそぶりはみせない御幸。私と似ているようだけど、全然違う。だって御幸は我慢しているから。

ミシッと音を立てて部屋に上がる。座り込む御幸の少し後ろに私も正座をして座った。

「亮さんが…御幸のとこ行けって…言うから来てみたけど…。」

「やっぱり迷惑だった?」と尋ねるけれど返事はない。

「亮さん、強引だから…。」

返事がないことに自信がなくなって来た私は俯きながらそういった。実は私は人の激しい感情というものがどうも苦手だ。

怒り、悲しみ、嬉しさ、その他諸々私は向けられるのが苦手だし、自分も出すのが苦手だ。

勿論、御幸はそのことを知ってる。ていうか御幸しか知らない。だから御幸はいつも私には一定のテンポで話しかけて笑ってくれる。

だけど今はそれを忘れるほどに沈んでいるらしい。

ほんの少し震える手を私は自分自身でぎゅっと握りながら抑えようとするけれども勿論止まるわけはない。

御 「お前はなんでいつも俺が一番泣きたい時にくるんだよ!!」

ビクついた私に御幸は、ハッと気がついて「ごめ…」と振り返った。

でも振り返った御幸の目には涙が溜まっていて。思わず私は自分が震えているのも忘れて抱きしめてしまった。

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設定タグ:ダイヤのA , 御幸一也 , 幼馴染   
作品ジャンル:恋愛
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あーちゃん(プロフ) - 105話、成瀬が倒れた(?)過程がないので、ちょっと分かりにくいです(・・;) (2023年1月20日 23時) (レス) @page44 id: 5c50c73791 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 (2019年7月7日 21時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 咲さん» 続編おめでとうございます!これからも見ます。頑張ってください! (2019年7月7日 20時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 咲さん» 今回も面白かったです!御幸と主人公ちゃん、いつかくっついてほしいですねぇ…これからも頑張ってください! (2019年7月5日 21時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» ありがとうございます!返信ゆっくりですが、是非続けてみてくださると嬉しいです! (2019年6月29日 20時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年9月16日 17時

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