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どくん、と脈が嫌な感じを持ってきた。
さっき呟いた言葉を、すくってしまった、というような顔をして東条がこちらを眺めているのがわかる。
でも私は深く突っ込まれるのが嫌で。
返事をできる気がしなくて。
気づかないふりをして、グラウンドを眺めた。
まっすぐ見つめるのは勿論御幸。きっとみんなには背番号2を背負い、的確に指示を出している御幸の姿が見えるはず。
でも、私には。
私には。
背番号2を変わらず背負い続ける小さな少年に見える。まだ、少年だというのに。
ー背負うものが…ー
無意識に視線を靴の先に落とした。今は御幸が見れる気がしない。少年と重なってしまう御幸は。
周りでは応援を張り切るチームメイトでいっぱいなのに、何故かどこかに置いていかれたように私だけ動けない。
目頭が熱くなって泣きそうになる。
東 「…A先輩?」
はっと気づけば、隣で心配そうに東条が私を覗き込んでいる。
私は慌てて目に手を当てて、溢れそうな涙を拭こうとした。
そう、拭こうとした。
のに。
「……っは、きもっち悪…。」
涙なんて全然溜まってないのだ。いつも通り、涙なんて柄じゃない私のままだ。
何を自惚れていたんだろう。
泣けるかも、なんて。
「ごめん、東条大丈夫。応援しよ。」
帽子を深くかぶり直して、私は叫んだ。
それでも何故か心はぽっかり穴が空いて塞がることはなかった。
御幸は大きな背中だった。
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あーちゃん(プロフ) - 105話、成瀬が倒れた(?)過程がないので、ちょっと分かりにくいです(・・;) (2023年1月20日 23時) (レス) @page44 id: 5c50c73791 (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 (2019年7月7日 21時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 咲さん» 続編おめでとうございます!これからも見ます。頑張ってください! (2019年7月7日 20時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 咲さん» 今回も面白かったです!御幸と主人公ちゃん、いつかくっついてほしいですねぇ…これからも頑張ってください! (2019年7月5日 21時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» ありがとうございます!返信ゆっくりですが、是非続けてみてくださると嬉しいです! (2019年6月29日 20時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲 | 作成日時:2016年9月16日 17時