番外編 ページ23
「成宮…。」
成 「え！ちょっと待って！ちょっと待って！なんでAこんなとこまで来てんの！？」
大声で叫ぶ成宮に冷たい目をしながら、「なに、来ちゃいけないわけ…？」と聞けば、すぐさま否定はする成宮。
成 「いやいやいや！こちらとしてはとっても嬉しいんだけど！生意気な青道ポンコツマネージャーが来てくれて！」
「帰る。」
間髪入れずにすぐさまくるりと後ろを向いてスタスタと歩く私。なんだあのガキは。せっかくあいつのためにここまで来てやったというのに。
「待って！待って！冗談！分かるでしょ！」なんで後ろから聞こえてくる成宮の声なんて無視無視。
そのまま振り向くこともなくほんとに帰る気でいたけれども、「待ってってば！」といって私の前に立ちはだかる成宮。
成 「どうせ俺の誕生日のために来てくれたんでしょ？」
「分かってたんならあんなこと言う必要ある？」
成 「だってAが可愛くて。」
よくもまあ思ってもいないことをぬけぬけと言えるなこの野郎！なんでも思いながら、これ以上は成宮に関わるとめんどくさいため、そこはぐっとこらえて、「ん。」とプレゼントを成宮につきつける。
成 「なにくれたの？あけていい！？」
「寮に帰ってからね…。」
もうこれはあれだ。小学生だ。いや、幼稚園生か？そんなものにしか見えない。
「わーい！わーい！」と叫ぶ成宮をよそに私は「じゃ、もう用は終わったから。」と隣をすっと通り抜ける。
成 「うん！ありがとね！A！……ってあ！そういえばさ！」
ようやくこの幼稚なお子様から解放されるかとおもい、少し足取りも軽くなっていたのに、一体なんだというのだ。
「なに…？文句とか聞かないから。」という私の嫌な顔をよそに「一也にはあげてないって聞いたけど！」と意味のわからないことを言い出す。
「…はぁ？」
成 「だから！一也が、俺は誕生日プレゼントもらってねぇって言ってたよ！ってこと！」
「そういえば…あげてないな…。」
いつからだっけ、あげなくなったの。高校上がってからかな？いや、中学…？
うーん、と考えを巡らせるも答えは出てこず。でも大体御幸はいつもいらないっていうのだ。
「…来年は渡してみるよ。」
小さくそういえば、なぜか満足そうな成宮。
そのことに訳が分からず私は首をかしげながら帰路に着いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 147人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あーちゃん(プロフ) - 105話、成瀬が倒れた(？)過程がないので、ちょっと分かりにくいです(・・;) (2023年1月20日 23時) (
レス) @page44 id: 5c50c73791 (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 (2019年7月7日 21時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 咲さん» 続編おめでとうございます！これからも見ます。頑張ってください！ (2019年7月7日 20時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 咲さん» 今回も面白かったです！御幸と主人公ちゃん、いつかくっついてほしいですねぇ…これからも頑張ってください！ (2019年7月5日 21時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» ありがとうございます！返信ゆっくりですが、是非続けてみてくださると嬉しいです！ (2019年6月29日 20時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲 | 作成日時：2016年9月16日 17時
