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「御幸…、なんてめんどくさいことを…。」
礼 「でも東君と沢村君が対戦したのは確か10ヶ月前…。今の沢村君は東君にどんな風に映るのかしらね。」
「礼ちゃん、楽しんでるでしょ…。」
「少しね。」と言いながらくいとめがねをあげる礼ちゃん。これはあれだ。少しじゃなくて、かなり、だ。
もー、と思いながら東先輩を見れば金丸君からバットをもらってるっていうか、奪ってる。
金 「あの、これもつけといた方が…」
東 「いらん!こいつの球なんか簡単に避けれるわ!」
ーあーあー、早速やってるよ…ー
東先輩頑固だからなぁと思っていればすかさず「東…」と声かける人。そう、もちろん監督。
片 「お前はその身体で金を稼ぐ決意をしたんじゃないのか。打席に立つなら防具をつけろ!!」
流石監督様様。東先輩もおとなしく防具をつける。
急におとなしくなったなぁ、っと思って「急におとなしくなってどうしたんですか、東先輩。」とわくわくしながらたずねると、「ばっ!」と声をあげる金丸君。
東 「成瀬ぇ…」
「え、なんです?」
金 「もう俺知らない。知らない。何この人。」
聞こえてない、聞こえてない、と呟いている金丸君を、見つめていれば、ごん!と頭を響く音。それとともに頭に衝撃。
「東先輩…私女です。一応。」
東 「お前みたいなやつに女なんて性別があるとおもとんか。」
防具をつけ終わって頭をさすりながら金丸君と東先輩から離れる。
「成瀬先輩って馬鹿なんですか?」と尋ねてくる金丸君に「どうだと思う?」なんて真面目な顔で尋ねると、ため息をつかれた。
今年の1年生はみんな面白いなぁなんて思ってたら、もう始まりそう。
東 「お前、あいつを貴重な戦力や言うたな…。ほんまにはそれほどの男か確かめたる。」
御 「それじゃ遠慮なく…。」
御幸が東先輩のお腹すれすれのインコースに構えた後すぐ、沢村君は臆せず投球姿勢に入った。
明らかに東先輩は驚いてる。ーと、
「あ。」
私が声を出した時はもう遅かった。球は東先輩のお腹にめり込んでいた。
「「あ…東先輩〜!!!」」
川 「大丈夫ですか!?」
金 「プロテクターからはみ出たお肉に〜〜!!」
ワイワイと騒ぐ中、沢村君と御幸、クリス先輩だけがまるで収穫を得たと満足そうな顔をしている。
沢 「メタボ先輩!どんどん投げていいっすか!?今の感覚忘れないうちに!」
東 「どあほう!まずは謝らんかい!次メタボ言うたら殺すぞ!」
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あーちゃん(プロフ) - 105話、成瀬が倒れた(?)過程がないので、ちょっと分かりにくいです(・・;) (2023年1月20日 23時) (レス) @page44 id: 5c50c73791 (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 (2019年7月7日 21時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 咲さん» 続編おめでとうございます!これからも見ます。頑張ってください! (2019年7月7日 20時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 咲さん» 今回も面白かったです!御幸と主人公ちゃん、いつかくっついてほしいですねぇ…これからも頑張ってください! (2019年7月5日 21時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» ありがとうございます!返信ゆっくりですが、是非続けてみてくださると嬉しいです! (2019年6月29日 20時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲 | 作成日時:2016年9月16日 17時