【銀魂】居場所【沖田総悟】 (ページ6)

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4.鬼のオタクページ6

Aが真選組に来てから1週間が経った。相変わらず、まだ隊士達の視線がAにはささった。だが、そんなことよりもずっと奇妙なことが真選組では起こっていた。

土方の様子がおかしいのだ。それには隊士達はあきらか、真選組に来てまだ間もなく、土方のことをよく知らないAにも感じて取れた。

いきなり近藤の部屋から飛び出したかと思えば、自室に向かっていく土方を不審に思い、跡をつけてみれば、テレビに向かって何か叫びながら悶えていた。

Aの隣には総悟もおり、バッチリとその姿を赤い目にうつしていた。ニヤリと笑った総悟にAはなんとなく総悟の性癖がわかった気がした。

深夜に木に向かって何かつぶやきながら、トンカチを振り下ろす姿も見ていたからか。

そんなこんなで土方の奇妙な行動がさらに目立つようになってから3日たったある日、大事な会議に土方は遅れて来た。それも、焼きそばパンを片手に「沖田先輩」と叫びながら。

結局、土方は真選組を解雇されてしまった。

土方の様子に、異様な違和感を感じたAは密かに土方の行動を追っていた。土方は真選組を解雇されてからさらに行動は不審なものとなっていた。

オタクとして、テレビに出演し、新八に物申した時など、元の土方の片鱗さえ残っていなかった。もはや鬼の副長と呼ばれていた彼はいない。生粋のオタクに成り下がってしまったのだ。

「これ、なに。土方君どうしたの？」

万事屋銀ちゃん、とでかでかと書かれた看板のお店とは言えないが、その部屋に入っていった土方。Aも後を追い、扉の前までは来ていた。ーが、全く知らない相手の家にいきなり来てしまうのもどうだろうかとインターホンを押すのを躊躇っていた。

扉は幸い、開いていたため、耳を傾ければ少しばかり会話の内容が聞いて取れる。

数分程、耳を傾けていたが、もうこと終えたのか、Aはピタリと静かに戸を閉め、階段をおりると、頓所に向かって走り始めた。