【銀魂】鬼の副長の鬼の番犬

坂田さん、なんと言おうと坂田さん ページ10

それからしばらくあそこの甘味処が美味しいとか、この組み合わせは最高だーと甘党同士話に花を咲かせていた。



「あっ、俺そろそろ帰らんといかんわ」


「私もです。少し、喋り過ぎちゃいましたね」


「だな」




気づけば空は赤くなっている。
お昼ご飯を屯所で食べてからここに来たから、2、3時間は話していたのだろか。
　
そろそろ帰ろうと席を立ったとき、白髪頭に腕を掴まれた。急だったので、その勢いでまた椅子に座ってしまった。


え？


何なんだ、急に。




「あのさ、お前。何ていうの？」


　
これは、名前を聞かれているのかな？
名前を言えば真選組とバレるかもと心配があったが、甘党のこの人はきっと悪い人じゃないため本名を言っても大丈夫だろう。





「…樹里。黒澤樹里です。あなたは？」


「俺は坂田銀時。万事屋やっててな、銀さんとか銀ちゃんでいい」



へー、万事屋やってるんだ。


……万事屋って何？よろ、万事屋？え？何それ。



帰ったら十四郎君に聞いてみよ。






「じゃあ坂田さんで」
　

「え？坂田、坂田さん？さか、え？お前、俺の話聞いてた？」


「もちろん聞いてましたよ。坂田さん。じゃあ、私そろそろ帰りますね、また会えたらお話しましょうね」
　

「あ、おう。もういいやなんでも。…じゃあな」



「では、また」
　





中々面白い人だったなー。坂田さん。本人は銀さんとかでいいって言ってたけど、あんまり人のことあだ名で呼ぶの馴れてないし、男の人を名前で読んでるのも総悟と十四郎君だけだしね。



でも今度、一緒に甘味処巡りでもしませんかって誘ってみようかな。十四郎君、誘ったけど断られちゃったし、総悟はいいよーって言ってくれたけど仕事いつもサボってて溜まってるから非番取れないだろうし……。


坂田さんなら万事屋の仕事がお休みのときに誘って行けるもんね。楽しみだなぁ。

イライラがMAXになる前に取り敢えず寝ろ→←甘党に悪いやつはいない…はず！

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