五日目 ページ6
リュウクside
夏の海が見える、誰もいない部屋で聞こえる音。風に揺られた風鈴が、綺麗な音を奏でる。木々の向こうに見える海からは、波の音が聞こえ、上空を飛ぶうみねこやカモメの声が聞こえてくる。蝉の声は絶える間も無く聞こえる。大きな入道雲や、白い波が立つ海。見慣れた風景で癒される。
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おばあちゃん、僕、大きくなったよ。
おばあちゃん、僕、カミサマになれたんだ。
おばあちゃん、僕、友達がいーっぱい出来たよ。
おばあちゃん、友達は、なんで嘘をついているの?
おばあちゃん、友達は、なんで泣いているの?
おばあちゃん、友達は、なんで苦しんでいるの?
おばあちゃん、僕は、友達を守れなかったの?
「スーカイっ、来たよ〜」
ノックもせずに、部屋に入った。スカイは、驚いたように口を押え、何かを飲み込む。あれ、ご飯中だったかな……?タイミングが悪かったか。僕は、ごめんごめん、と笑って片手だけで謝る仕草をする。スカイは、
「お前ふざけんなよ、ノックくらいしろ!」
と、怒ったように言った。でも、どこか笑っているように思えた。僕は、ごめんって〜、とスカイの横に座る。そしてカバンを持って、スカイに向かってこう言った。
「問題、今日持ってきたものはなんでしょーか!」
にやにやと笑いながら、そう言うと、スカイは呆れたように、溜息を吐いて、
「どうせ問題にする程でも無いんだろ、さっさと見せろや」
と言ってきた。やれやれ、分かってないなー。正解を言おうとしたその時___
「おはよ。スカイ」
______?!
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