笑っていて欲しくて。３ーRyota.kー

１０３ 岩田side ページ7

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岩田｢髪上げておでこだして｣


『ん』


岩田｢やっぱでかいな｣


『冷たい』


岩田｢そりゃ冷えピタだから」









大人用ってのもあるけど

そもそもAの顔が小さいから



目を覆ってアイマスクにでもなりそうな勢い









岩田｢ご飯は？｣


『給食食べた』


岩田｢目ぇ泳いでるけど｣


『風邪だもん』




岩田｢･････ったく、こんな時くらい弱くなれっての｣


『牛乳三本飲んだよ』


岩田｢どっか知識間違ってんだよなぁ｣









折角提供されてんだから

むしろもっとマシなもん食ってこいよ









岩田｢お粥くらいなら作れるか｣


『夜ご飯食べるから平気』


岩田｢じゃあせめてゼリー

薬は下手なの飲ませられないから家帰ってからね｣


『はい』


岩田｢んでそれ食べたらさっさと寝る｣









誰かを看病するなんてこと生まれて初めてで


なんならそれがこんなに子供だとなると

何をしていいのか一切分からない









『ねぇ』


岩田｢ん？｣


『3時間後に起こしてください』


岩田｢いいからさっさと寝とけ｣









どこまでも、ガキらしくないガキ

むしろ今どきの小学生ってこんなんなの？


現代社会怖っ。









＿＿＿＿＿＿＿＿＿


人がいると寝れないタイプらしいから


リビングで適当に仕事をこなして


そろそろ時間だし起こしに行くかなあ

なんて思って立ち上がろうとすれば


先に扉が開いた









岩田｢自分で起きられんじゃん｣


『念の為に言っといただけだから』


岩田｢可愛くねーなぁ｣


『容姿に全部もってかれちゃったの』


岩田｢お前絶対風邪ひいてないだろ｣


『うん、治ったよ』


岩田｢･･････冗談だっての｣









天然なのかなんなのか

この人、ボケが一切通じない









『治ったよ？』


岩田｢嘘つけ。3時間寝ただけだろ｣


『十分』









「ほら」っていいながら

急に手を掴まれて、そのまま首もとへと持ってかれる


寝起きだから若干体温は高いけど

言われてみればさっきよりも低くなってる気がする









『子供は風の子』


岩田｢軽くバケモンみたいな回復力｣


『牛乳･･･岩田｢それは違う｣』









マジで誰の知識か知らないけど

それを信じてるAの頭がやばい









『じゃあ私は帰ります。お世話になりました』


岩田｢おう、お大事に｣

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