笑っていて欲しくて。３ーRyota.kー

１０１ 岩田side ページ5

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岩田｢1杯だけ食べてみなよ

外寒かったし。結構美味しいよ｣


登坂｢俺達だけ食ってるのも心苦しいし｣


『･･･じゃあ1杯だけ』









またもや強引な形になってしまったが了承を貰った為


適当に野菜と団子をよそって

熱々のお皿を目の前に置いてあげる









岩田｢子供用の箸なくて食べづらいかもだけど｣


『平気です。いただきます』









しっかりと団子を半分に切って

軽くフーフーしてから口に含むその箸使いは


小学生にしては立派でそこらの大人よりよっぽど上品だった









岩田｢どう？｣


『おいしい、です。初めて食べました』


登坂｢は？飯食ってねーの？｣


『鍋はってことです』


登坂｢鍋食べないとかどんな家庭だよ｣


『兄が忙しくて家族揃って食事が出来ないので

鍋みたいなものはチョイスされないだけです』


登坂｢つまりは兄ちゃんが贔屓されて寂しいと｣


『見当違いにも程がある･･･。

この人どこにデリカシーおいてきたんですか』









間違いない。そして申し訳ない

今の臣さん間違いなく小学生より民度低いわ









登坂｢兄ちゃんなにしてんの？｣


『歌とかダンスとか』


登坂｢おっ！すげぇじゃん。お前は？｣


『私は波風立てず平々凡々と生きるのが目標なので』


登坂｢冷めてんなぁ。やってみりゃいいのに｣


『この話題まだ続きます？』









さすがに面倒になったのか

助けろと言わんばかりに視線が臣さんから俺へと移った









岩田｢いつもうちの下いるけど家はこの辺？｣


『まぁ』


岩田｢･･････もしかしてそこのタワマン？｣


『よく分かりましたね』


岩田｢なんとなく｣









あそこ、高級層だから

立ち振る舞いや服とかからそんな感じがする


明らかなる偏見でしかないけども









登坂｢口数すくねぇよな｣


『よく言われます』


登坂｢なんで？｣


『理由を求められても･･･。昔からなんで』









「つまんねぇ」って放つ臣さん

さっきから対応が小学生に対するものじゃない









登坂｢顔はいいんだから笑っとけよ｣


『面白いこともないのに？』


登坂｢愛想笑い。大人になったら必要だぞ｣


『大人はつまらないですもんね』


登坂｢口先だけ生意気なガキよりは立派だけどな｣









この二人

実はめちゃくちゃ相性悪いんじゃないかな

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