笑っていて欲しくて。ーRyota.kー

４ 片寄sideーMステ編ー ページ6

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一目惚れ


だったと思う




GENERATIONSがデビューして3年目

8thシングル曲【EVERGREEN】



Mステの出演も4回目となり

前回よりも緊張が解れ、落ち着いていた心にそれは落ちてきたんだ









｢椎名さん入られまーす｣










Mステ収録で現れたスペシャルゲスト

出演者の俺達も誰が来るかは知らなくて









『椎名Aです。よろしくお願いします』









スタッフさんに連れられてスタジオに入ってきた彼女を見て、初めは夢かと思った


そうじゃなかったら幻想



だってあんなに遠く感じていた子と出逢えるなんて思ってもみないでしょ

なんなら存在を疑ってたくらいだし




だから一瞬だけ交わった気のする視線なんて絶対に俺の勘違いだろう









白濱｢ねぇ、これ夢オチ？｣


小森｢だとしたら僕は日頃の自分の行いを悔います｣


佐野｢まじでやべぇって｣


中務｢生で見るともっとかわえーな｣









どうやらいまいち現実を受け止めきれてないのは俺だけじゃないらしく

ポカン、とした顔のまま彼女を見つめ続ける俺達ははたからみれば大分アホ面なことだろう









数原｢ちょっくら口説いて来ますね｣




「「やめて」」









どこまでボケなのか分からないのが龍友くん

メンさんを除くメンバーが満場一致で制止をかけて歩く変態を留めさせる









関口｢あれ。涼太もそっち側？｣


数原｢お、この野郎〜！実は惚れてやがったな｣


小森｢そりゃ普通の感性してたら惚れるでしょ｣


関口｢俺は？｣


佐野｢メンさんに人間の女の魅力が分かるわけない｣


関口｢ちょっ！玲於！？人間だから！？｣


中務｢宇宙人がなにゆーてんすか｣


関口｢それはあなたね！？｣









本番が始まる直前だってのに雑談が止まらなくて


いつも通りに見えてどこか上の空なのは

どうしてもあの子が視界に入り込んでくるからなのだろう





可愛い。

気を許したらそんな言葉が漏れてしまいそうで









「押してるんですぐに本番いきまーす」









現場は慌ただしく

挨拶も軽く済ましただけで始まった本番



先にGENEや他のアーティストが紹介され最後は彼女の番









「スペシャルゲストの椎名Aさんです」









タモリさんがそういった途端セットが壊れるんじゃないかってくらい響いた歓声

煙が消えて姿が見えれば更に声は大きくなり、彼女の注目度を目の当たりにした

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