【◇】銀木犀 2 . (ページ43)

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92話ページ43

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白河「一応聞くけど、あれは？」

カルロ「連絡先聞き逃したってさ」

あれから数時間後、部活の時間

練習場の隅っこでどこから持ってきたのか木の枝を手にカリカリと土を掘ってる鳴の姿が。

放課後になり連絡先を聞こうとしたのだけれど…

─AちゃんAちゃん！！

─どうしたの？成宮くん

─おい、時間ねぇんだよ早く行こうぜ

─でも…成宮くんが

─やっぱなんでもない、ばいばい

というやり取りをして逃がしてしまった。

何が気に食わないって、Aと話してるのにAのインチキ彼氏(鳴命名)が話の邪魔をした上に

めちゃくちゃうっざいドヤ顔を浮かべて見せつけるようにAと手を繋いで去っていったことだ。

鳴「あいつ…！！インチキ彼氏のくせにいい度胸してんじゃん！！あの髪全部むしり取ってやる！ハゲにしてやる！！」

それに腹を立て、そしてAから連絡先を聞き出せず鳴は落ち込み

何故かこうして練習の準備もせずただただ地面に落書きしたり土を掘ったりを繰り返しているのだ。

白河「ハゲにするだけじゃ足りないんじゃないの？」

鳴「じゃあ何あるんだよ」

白河「……タンスの角に小指をぶつけてあまりの痛みに蹲ったあとようやく頭をあげたらその上にはテーブルがあって…そこにぶつける」

白河「それくらいの痛みを味わえばいい」

鳴「白河って怖いよね、今に始まったことじゃないけどさ」

聞いてるこっちが想像して痛くて痛くてたまらなくなる

片付けが出来てなくてボールが1個でも残ってたら片付けが出来ない奴は地獄に落ちればいいとか言ってたり

なかなかサラッと怖いことを口にする。

敵に回したら怖すぎる人ナンバーワンだ。

カルロ「まぁ明日があるしそんな気にすることじゃねぇだろ、隣の席なんだし聞くチャンスはいくらでもある」

鳴「あのね、冨田のこと舐めてない？あいつずっとAちゃんの近くにいて俺の入る隙間を与えない憎たらしいやつなの」

カルロ「お前と同じじゃねーか」

鳴「俺そんなに小さい男じゃないし！！」

大体の発言はブーメランになって鳴にかえってきて命中する。

カルロ「なんで急にそんな焦ってんだよ、連絡先はいつでもいいだろうに」

白河「まさかとは思うけど…週末の練習に呼ぼうってわけじゃないだろ？」

そして大体考えてることがバレる。