54話 ページ5
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カルロ「今日の目標はズバリ」
鳴「ズバリ連絡先を交換する、お話をする、一緒にお昼を食べる」
カルロ「いいじゃねぇか」
白河「一気に距離縮めようとしすぎでしょ」
朝練を終えて制服に着替え
各自教室に向かっている鳴、カルロス、白河の3人。
話してる内容は鳴の好きな人の話。
鳴「えー、昔姉ちゃんの漫画読んだ時は押して押して押しまくれ!って言ってたけど?」
白河「別に知らないけど、本宮ってしつこいやつは嫌いだって冨田が言ってた」
鳴「………ほ、程よく!程よく押せば主導権握れるって!」
しつこい男は嫌い。
この言葉がグサッと矢のように突き刺さった。
今日の目標を全部やろうとしたら多分しつこい認定されるかもしれない。
カルロ「じゃあ今日は話をするのと連絡先じゃねーか?話が上手くいけば連絡先も聞き出せるだろ」
鳴「お前たちにはあげないからね!」
カルロ「わかったわかった」
てことで最終目標は
連絡先とお話することに決まった。
押して押して押しまくれ!ではなく
ちょっと引いてみた。
鳴「本宮さん学校来てるかなー」
カルロ「もう来てんじゃねぇか?」
白河「まだ苗字…」
鳴「うるさいっ!照れるんだよ仕方ないの!」
いつもは部活の時間まで憂鬱な学校が
ここまで楽しく変化するとは想定外。
一目惚れに大感謝?
カルロ「鳴の席ってそこだろ?その隣もういるじゃん」
白河「ほんとだ」
鳴「え、どれどれ」
教室のドアからひょこっと覗き込んでみれば
確かにそこには特徴的な髪の色をした女子が座っている。
鳴「髪型違くない…?」
カルロ「今日は変えてるんじゃねぇの?」
白河「だろうね、あの席に座ってるんだから本人でしょ」
鳴「でもちゃんと本人かどうかわかんないから驚かせないなぁ〜」
後ろ姿しか見えないし、顔が見えない。
でもやっぱり藍里と話しているのだから
Aなのは確定だろうが…。
カルロ「早く話しかけるならかけてこいよ、まずはこっからだ」
鳴「え、話すってなにを?」
カルロ「普通におはようとか」
鳴「お、おはよう…それだけ?」
カルロ「簡単だろ」
きっと普段なら普通に誰にでもおはよー!とか言えるのだけれど
それが…気になる子となれば別案件。
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作者名:ちあき | 作成日時:2020年4月21日 19時