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74話 ページ25

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本宮さん、そう呼ばれた瞬間

どうしもうもなく嬉しくなった。

自分の苗字を呼ばれてこんなふうに思う時が来るって思っていただろうか。






A(今日、デートの日だ…)

A(藍里と帰れない、何されるんだろう)






ほんの少し、思ったことがある。

ありえないことでそれが現実になることもない。

ただの…願望。









A(成宮さんと近くにいるとすっごく気が楽になる)

A(そんな人がずっと…近くにいてくれればいいのに)









怖くて言い出せない。

本当ならもっと早く貴方とは関わりたくないと本来なら度胸のあるAは言えたはず。

でも…あの日から、腕を捕まれ思うがままにされた日から怖くてなにも出来ない。

どうしようもなく、臆病でマイナスなことばっかり考えるようになった自分が

Aは大嫌い。









A(藍里は成宮さんに言えば何とかしてくれるんじゃないのっていうけど)

A(成宮さんは……夢に向かって頑張ってるのに、言えるわけない)









でもなんで藍里はあんなことを口にしたんだろうか。

何故、鳴が何とかしてくれると無責任とも言えることを言ったのか。

鳴が自分に恋心を抱いてることを知らないAにとっては本当に疑問で考えても結論が出ない。







先生「じゃあ用具の片付けは…宮舘と本宮、頼んだぞ」

A「はーい…」







そんなことを考えていたら

もう授業は終わっていて、気づけば用具の片付けを番号が前後の人と一緒に頼まれていた。

前の番号の人は男子だ。

嫌だ嫌だー、めんどくせぇと駄々を捏ねてるのが耳に届く。







A(私もやりたくないよ、先生恨む)






山盛りに積まれたボールカゴに、測定で使ったメジャーやらラインカーやら。

気が滅入るほど多い。









藍里「A、あたし手伝おうか?宮舘は絶対真面目にやらないと思うし」

A「ううん、藍里は先に行ってて私が頼まれた事だし私がやらなきゃ」

藍里「変なところで真面目なんだから…本当に平気?」

A「大丈夫大丈夫」







親友には…なるべく苦労をかけたくない。

藍里にも夢がある、大会で優勝したりすごく大きな夢が。

だから彼氏との関係が普通じゃないと打ち明けても助けて欲しいとまでは言えず。








藍里「……無理、しすぎじゃない?」

A「大丈夫、私昔から我慢強いでしょ?」






ずっと、耐えてる。

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設定タグ:ダイヤのA , 成宮鳴   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ちあき | 作成日時:2020年4月21日 19時

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