140話 ページ42
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鳴「するわけないじゃん、聞いちゃったんだし」
1度だけ驚いた顔をしたのをAは見ていた
引かれてしまっただろうかと慌てて
やっぱり今のはなしと言ったのに
それは無理だとキッパリと断られてしまった。
A「どうして」
鳴「どうしてって…聞いちゃったもんは仕方ないじゃん」
A「でも、私…」
大分恥ずかしいことを言った自覚はある
だから尚更とんでもなく今恥ずかしくてたまらないし
もういっそのことその場から消え去りたかった
そんな真っ赤な顔であたふたするAを見ては鳴は面白そうに笑う。
鳴「ダメじゃんAちゃん」
鳴「そういうのはちゃんと…ほら…」
イタズラを思いついた子供のように笑ってたのに急に今度はAと同じように
頬を赤らめてそっぽ向き始めた
前の席に座っている藍里は今2人がどうなってるのか目で見てないのに色々察したのか…
藍里「(ったくどいつもこいつも焦れったいったらありゃしない!うざい!)」
藍里「(特に成宮!!お前男ならガッといけよガッて!!)」
とってもイライラしていた
いつまでももじもじしてて言いたいことをはっきり言わず、片方は恋心を自覚しないのを見て
なんとも言えない気持ちになるのはもう慣れた
だからかは知らないが一周まわって腹が立ってきたのだろう。
藍里「(てかさぁ…授業中にイチャつくなよこの次期バカップル候補が…)」
藍里「(後ろからハートが飛んでくるんだよ)」
小声で話してるあたり周りに聞かれる心配はないと本人たちは思ってそうだが
藍里には丸聞こえ
気の所為かもしれないが2人揃って普段他の人と話す時と声色が違いすぎる
藍里「(Aがかわいいのは認める、悔しいけど成宮のことを特別視してからもっとそのかわいさは増した)」
藍里「(だがしかし!成宮お前…私はしょうがなく認めたつもりでいたけど…)」
さっさと自覚すればいいのに自覚しない親友
さっさと言えばいいのに言わない親友が密かに思いを寄せてるクラスメイト
そんな2人に挟まれてる藍里の苦労もよっぽどのもの。
藍里「(そこまでもじもじするとは思ってなかった、もっとはっきり好きなら好きって言えや!!)」
さっさと告ってさっさとくっつけと
声を大にして叫びたい
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作者名:ちあき | 作成日時:2020年6月16日 1時