101話 ページ4
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どんな理由をつけてでも持ってあげたい鳴だが
Aからすれば鳴は野球部の鬼のような量の練習を朝からこなした後だし持たせたくない。
A(なんか成宮くん、いつもより距離近いような近くないような)
正直教科書が入ったリュックにジャージの入ったカバンはかなり肩に負担がかかる
でも教室までそんなに遠くはないし、鳴が持とうとしてるカバンの中身はジャージだ
そんなに重いものでもないし任せるのはなんだか申し訳ない。
鳴「カバンがダメならAちゃんごと担いでく」
藍里「ぶふぉっ」
A「えぇ！？」
諦めが変なところで悪い鳴はついにはAごと担いでくなんてありえないことを言い出した
本人は冗談で言ってるつもりはない、顔も声のトーンも真剣だし絶対本気。
これには黙って聞いていた藍里も思わず吹き出してはプルプルと笑いを我慢。
A「いくらなんでもそれはちょっと」
鳴「どうしても持ちたい！！」
A「藍里…」
藍里「諦めな、成宮はなんか頑固だって風の噂で聞いたからあんたのこと甘やかしたいんだろうよ」
A「甘やかすとは」
頼りにされたいし、話しかけられたいし
なんなら練習だって見に来て欲しい
でもそう簡単に事は順調に進まないし
それを言ってしまったらかっこわるい、だからこうして行動でなんとか示してる状態。
朝からグイグイ来るのは鳴にとってAと出会ってから朝から放課後までの時間の経過がアホみたいに早いからだ。
それにAは気がついてない。
A「気持ちはありがたいけど…本当に大丈夫だから、ね？」
鳴「えーーー、Aちゃん思ってたよりすごい頑固！！」
A「拗ねないでよ」
鳴「拗ねてないよ！ぜーんぜん！」
Aがぺこりと頭を下げれば明らかにちょっと拗ねた鳴
拗ねてないといいつつも頬がちょっと膨れてるので丸わかり。
鳴「じゃあ2人で教室行こうよ」
藍里「いやクラス一緒」
鳴「うるさいなぁ！！いいじゃんお前どうせ朝からずーっと放課後になってもAちゃんに会えるんだから！」
藍里「声がでけぇわ本音隠せよ」
荷物を持つのがダメなら
2人きりで教室に行きたい
教室では2人きりとは言えないし、この朝がチャンス
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作者名：ちあき | 作成日時：2020年6月16日 1時
