第71夜 ページ26
(マクゴナガルside)
『こんばんは、先生達』
珍しく顔を見せたヘルエレガルが手を振って挨拶するのを「久しぶりですね」と言って迎え入れる
自分で言うのもなんですが、公平かつ厳粛な私に臆せず近寄ってくる生徒の存在は貴重で嬉しいですからね
サボり魔ですが
「Mr.ヘルエレガル。あなた最後授業に出席したのはいつですか？ ここの所全く見ませんでしたが」
『うーん…いつだったかなぁ…』
そう言いながら『よっこいしょ』と教師用の長テーブルの前で行儀悪くも床に胡座をかいた彼は、どこからか取り出した分厚い本を読み始めた
『多分1ヵ月…くらい前の呪文学だよ』
「その授業なら9月の中旬頃ですから、ヘルエレガル、あなた1ヶ月どころじゃありませんぞ！」
「はぁ…」
耳をそばだてていたフリットウィック先生がキーキー声で口出しして、私は思わず溜息をこぼした
偶に散歩している姿を見かけたので気付きませんでしたが、まさか1ヵ月以上も授業に出ていなかったとは…
その当の本人といえば、教師からの視線など気にした様子もなく悠長にページを捲っている
いいえ、教師だけではありません
いまや大広間の多くの生徒が、何故か教師のお膝元で本を読み始めた彼の事を窺っていた
新入生などは特に彼が物珍しいのでしょう
しかし視線に慣れすぎたのかヘルエレガルはそれを歯牙にもかけない
「ところで貴方、何故このような所で読書を？」
『んー？特に理由はないけどー…』
「けど？」
けれど問い返してもそれ以上は言おうとしない彼に首を傾げるが、ヘルエレガルは突然バンッと本を閉じたと思ったら『そうだ！』と言って立ち上がった
『先生、チェスしよう！』
「ほっほ、Aはいつも気まぐれじゃのう」
これまたどこから取り出したのか、彼はチェス盤を掲げながらダンブルドアに一局強請り始めた
ダンブルドアもそれを快く承諾し「Aとのチェスは久しぶりじゃの」と言いながら彼のために魔法で椅子を用意する
「Aの最近興味あることは何かの？」
対戦が始まると唐突にダンブルドアが質問を投げかける
『うーん、なんだろ…』
考えあぐねるヘルエレガル
それからは無言の駆け引きが始まり、暫くして漸く思い出したかのように彼は口を開いた
『そうだな、先生と決闘とか？』
「……ほぅ、決闘とな？」
冗談とも取れる彼の言葉にダンブルドアが目を光らせる
その様子に私は何か起こると確信せずにはいられなかった
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たると - 誕生日が、一緒だー!!!!!!!!!!!やったー!!!!!!!!!!!!!! (2020年11月22日 18時) (
レス) id: 4d06b37767 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - 雪見だいふく魚味さん» ご指摘ありがとうございます！Miss.とMs.が混ざった謎の新しい単語を生み出してしまいました…笑 修正しておきました、報告感謝です！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく魚味(プロフ) - １つ気になったのですが、第94夜の『Mis,』って，『Ms,』ではないか？と思いました。英語はまだ習い始めたばかりなので，そう言う表現もあるのかもしれませんが，少し気になったので，報告させていただきました。長文失礼しました。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2d7f9b3bbb (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» ありがとうございます！ ハリーみたいに真っ直ぐなザ･主人公もいいけど、ちょっと複雑な主人公も良いですよね！これからも二人の対比にご注目ください！ (2019年7月16日 0時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - 光と闇の主人公同士ですな。素晴らしい (2019年7月15日 2時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年2月8日 21時
