第39夜 ページ41
魔法薬学の試験は"忘れ薬"の調合を課された
レベル的に初級なので大抵の人は難なくこなせるだろうけど、スネイプ先生が生徒の後ろをゆっくりと歩き回るからか、皆緊張した面持ちだった
僕はというと、隣で受けていたグリフィンドールの男の子…この子は前におできが顔中に広がった子だ…が、またもや忘れ薬を頭から被りそうになっていたのでさり気なく助けてあげながら自分のも仕上げていった
『先生、出来たよ』
「…ふん、まぁいいだろう」
先生のOKも貰いみんなより一足先に試験を終えると部屋に戻って行った
試験中ということもあり、先生とは個人的な話は何も出来なかったけど、みんなが終わった頃にまたあの準備室を尋ねようと思う
それまでは部屋でゆっくりしよう
ただ日向ぼっこをするだけの筈が、いつの間にか微睡みの中で夢魔と格闘し、起きた時はティータイムはとっくに過ぎていた
『あーあ、じゃあまた明日行こうかなぁ』
しかし別に約束しているわけではないので気を取り直してンーッと身体を伸ばす
コンコン
その時ノック音が聞こえ、『ん？』と首を傾げる
スネイプ先生ではない。先生だったら僅かだけど気配が感じられる
だけど今はそれがない、何も感じられない
ということは…
『どうぞ、ダンブルドア先生』
「お邪魔するよ、A
それにしても、よくワシだと気付いたの」
『気配を殺すのが上手い魔法使いは、僕は先生しか知らないからね』
そう言うとダンブルドア先生はいつもの調子でほっほっほと笑った
「テストはどうだったかの？」
『ぼちぼち』
「それはそれは」
微笑んだままの先生
それを見て僕ははぁ、と息をついた
『用はそれじゃないんでしょ？ 本題からでいいってば、先生』
「そうじゃの、君はやはりそう言うと思うておうた」
立ち話もなんなので僕は唯一の椅子を魔法で引き寄せて先生に座らせる
自分はベッドに腰掛けた
「君は結局、三頭犬が守っておる物を突き止めたかの？」
『詮索しないって約束したから』
下から伺う様な視線を投げ掛ける先生に僕は正直に答える
「それじゃあ、君にも教えねばの
アレは賢者の石を守っておるのじゃ」
『……それ言っていいの…？』
あっさりと暴露した先生に、逆に此方が心配になる
でもそっか、だから
『ハリー達はニコラス・フラメルの事聞いたんだぁ』
「その事じゃがのA」
僕の呟きに先生は意味ありげな笑みで応えた
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一ノ瀬 潤(プロフ) - 深掘りしたやつ公開範囲制限されたのですね😭見れなくなって残念です (6月14日 22時) (
レス) id: de4baf91a8 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - はぁ⁉︎めちゃくちゃ好きなんですが~⁉︎読み始めたばかりなのですが、応援してます！！！ (2023年4月17日 21時) (レス) @page2 id: 58fc769308 (このIDを非表示/違反報告)
あまおうよりとちおとめの方が好き(プロフ) - 主人公の塩がちょうどいいくらいで好き (2023年2月2日 23時) (レス) @page27 id: 98a18d93d3 (このIDを非表示/違反報告)
Web版さん - この神作品を今の今まで知らなかったｯ！！もう最高です！主人公くんの心境とかの変化がゆっくり変わっていてとても読みやすいです！ あと「作者様って本派の人だｯ！」ってことに気づいてとても嬉しかったです！これからゆっくりではありますが一気読みしてきます！！ (2021年9月23日 21時) (レス) @page50 id: 902e47dacc (このIDを非表示/違反報告)
ネココロネ - こういう作品、ほんといいてすよね！もう、全部一気読みしてしまいました！ (2021年2月19日 7時) (レス) id: 58abb9e774 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年1月24日 23時
