第23夜 ページ25
(ハリーside)
「あ、Aだ！」
ハーマイオニーと喧嘩してバツが悪そうにしていたロンの声にパッと顔をあげると、確かにAが珍しく大広間に居た
「スプラウト先生と、何話してるんだろう？」
けどAは何故か職員用のテーブルで薬草学のスプラウト先生と何やら真剣に話し込んでいて、話しかけられる様な雰囲気じゃなかった
「おーい！A！」
しかしロンは気にしたふうもなく、大声でAの名前を呼んだ
それで漸く僕達と視線が合ったAが、スプラウト先生に軽く頭を下げて此方にやって来た
『や、ロンにハリー
隣、お邪魔してもいいかな？』
Aが綺麗な顔で笑うと、僕の隣に居た女の子が顔を赤らめて一人分席を空けた
『ありがと』と言って座るAに、僕達の周りどころかホグワーツの全員が注目している様に感じた
「スプラウト先生と何を話してたんだい？」
『ん？ ただの世間話だよ』
それ以上話す気がないのか、Aは『今日はミルクティーの気分だな〜』と何処かに向けて言っている
するとAの目の前に上品なティーカップが現れて僕は思わず「わぁ…！」と声が出た
「Aはご飯食べないの？」
『ん〜…僕はいいや』
その言葉に僕はずっと気になっていた事を聞いてみた
「いつも君はどこでご飯を食べてるんだい？」
『え？ ウーン…』
どうやらこれも答える気がないみたいだった
というか、答えに困っている様に見えた
『ほら、僕のことは気にせずデザート食べてよ、ね？』
「君も食べればいいのに」
ロンの言葉にAは『あはは、』と笑うだけで、デザートのかぼちゃケーキに手を伸ばす事はなかった
それから僕達はデザートに舌鼓を打ち、Aはミルクティーをお手本の様な綺麗な所作で飲んでいると、突然大広間の扉がバンッと開いた
顔を向けると、息を切らせたクィレル先生が「ち、地下室に…」と口を開いた
「トロールが…地下室に……お知らせしなくてはと思って…！」
クィレル先生はその場でバッタリと気を失ってしまった
大広間中が大混乱に陥る
ダンブルドアが杖の先から爆竹を何度か爆発させて、やっと静けさが戻った
「監督生は直ぐに自分の寮の生徒を引率して寮に帰るように
勿論、Aもじゃ」
校長の言葉にAが『はーい』と間延びした声で応えた
そこで初めて彼はクィレル先生に視線を寄越す
『白々しい人』
そう、聞こえた様な気がした
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一ノ瀬 潤(プロフ) - 深掘りしたやつ公開範囲制限されたのですね😭見れなくなって残念です (6月14日 22時) (
レス) id: de4baf91a8 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - はぁ⁉︎めちゃくちゃ好きなんですが~⁉︎読み始めたばかりなのですが、応援してます！！！ (2023年4月17日 21時) (レス) @page2 id: 58fc769308 (このIDを非表示/違反報告)
あまおうよりとちおとめの方が好き(プロフ) - 主人公の塩がちょうどいいくらいで好き (2023年2月2日 23時) (レス) @page27 id: 98a18d93d3 (このIDを非表示/違反報告)
Web版さん - この神作品を今の今まで知らなかったｯ！！もう最高です！主人公くんの心境とかの変化がゆっくり変わっていてとても読みやすいです！ あと「作者様って本派の人だｯ！」ってことに気づいてとても嬉しかったです！これからゆっくりではありますが一気読みしてきます！！ (2021年9月23日 21時) (レス) @page50 id: 902e47dacc (このIDを非表示/違反報告)
ネココロネ - こういう作品、ほんといいてすよね！もう、全部一気読みしてしまいました！ (2021年2月19日 7時) (レス) id: 58abb9e774 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年1月24日 23時
