９話 涙 ページ11
今日は雨が降っている
まるで彼を思い出させるかのように
『はぁ、』
縁側に腰をかけ空を見つめる
「溜息なんて、主らしくないなぁ」
『三日月、もぉー慰めてぇ！！』
「どれどれ、じじいが慰めてやろう」
そういうと三日月は私の頭を撫でる
「昨日、何があった？」
『……』
「鯰尾も元気がなくてなぁ、一期が心配してたぞ」
鯰尾、せっかくのお出かけを台無しにしてしまった
『ダメだね、私』
みんなに、話さないとな
私が審神者になった理由と鯰尾と何があったのかも
「主はよく頑張っているぞ」
『れ、お……』
「ん？何か言ったか？」
『いや、なんでもない、』
三日月は何も言わずに私を撫で続けた
「おっ！主と三日月！ちょうどいいところに！」
『鶴丸？』
「厨からかっぱらってきたんだ！茶請けにどうだ？」
「おぉ！鶴は気がきくなぁ」
「ふふん！そうだろう！！」
鶴が持ってきたお盆には3人分のお茶とお団子
「ほれほれ、主もこれ食って元気だせ！」
『……いらない、』
「ほぅ？本当に？」
『本当に』
「このツヤ、色、こんな美味そうなもん食わないなんて主は損してるなぁ」
くっ、こいつ……！！
鶴は私の口元で ほれほれ なんてやってきやがる
『……っﾊｸﾞｯ!!』
「おっ食った」
「主よ、美味いか？」
『……ｸﾞｽｯ、ｳｯ、お”い”じい”…！！！』
「…！！泣くほど美味いか！よかったよかった！」
団子を食べた瞬間、何故か涙が溢れて止まらない
なんだこれ、千と千〇の神隠しか？
2人とも驚いた顔をしたのは、私が泣くところなんて見せたことないからだろうな
『ｳｩ､うﾞぁﾞぁﾞぁﾞぁﾞ！！！』
「ど、どうした！？便所か！？」
「まるで赤子のようだな」
三日月は周りにバレないようにと胸を貸してくれた
「主はよく頑張っているぞ」
そう言って頭を撫で始める
周りから見たら本当にお父さんと赤ちゃんに見えるのかな
この訳の分からない涙が止まるのには時間がかかった
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凛音 - 本当に面白いです！続きがめっちゃ気になります！頑張ってください！ (12月3日 17時) (
レス) @page24 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - 更新待ってます!玲王の激重感情が爆発してますね!!大好きです!!! (9月30日 19時) (レス) @page24 id: 8c5c96fd1b (このIDを非表示/違反報告)
ヘレナ(プロフ) - 作者さんが大丈夫でしたら、続きをお願いします。応援しています！ (8月31日 5時) (レス) id: de64cae30f (このIDを非表示/違反報告)
ヘレナ(プロフ) - うわーこれ、主人公が結ばれるか、本丸を取るか、どちらを選ぶのかな？？私的には、主人公に、これ以上悲しい思いをさせたくないから、本丸を取るかな… (8月31日 5時) (レス) id: de64cae30f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：成瀬の瀬 | 作成日時：2023年3月19日 16時
