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その追っかけさんは案外すぐにやってきた。
「おぉ…!! 此処が喫茶うずまき……! 乱歩先輩の行きつけのお店ですか…!!! 」
短い黒髪は絹のようにキメ細やかで綺麗な白肌によく映える。口紅を引いた薄赤の唇とぱっちりとした琥珀の瞳。シャープな輪郭。身長は私より少し低くて、私より細くて 迚も魅力的。
乱歩と同じベレー帽と似たような羽織をしていたのでひと目でわかった。彼女が乱歩の追っかけなのだと。
「いらっしゃいませ。何名様でしょうか」
「四名様です! 」
にっこりと魅せた笑顔は成程。人をよく惹き付ける。昼場なので上々のその笑顔にお客さん達の視線が集まった。大学生ほどの男性客たちが「あの子すっげぇ可愛い…」等と云うくらいだ。
…こんな子が乱歩のそばにいる。
考えただけで悔しくなる。ぎゅっ、と締め付けられてそばにいるのに遠いもどかしさに溺れる。でも今は業務中。私情でお客さんを待たせるわけには行かない。
「畏まりました。此方です」
「ああ、なんて、麗しい人…。若し良ければ私と心中しませんか……? 」
そう云った途端、どこから出てきたのかはわからないけど莫迦宰が私の手を取り、甲に接吻を落としていた。
「な、何してるんですか太宰先輩!! 」
「何って…みてわからないかい? 口説いているのだよ。君も覚えておくといい。君のその顔はハニートラップに有利だからね」
…此奴、余計な事教えてるんじゃないわよ。と内心莫迦宰に対して殺意がわく。それを読み取っているはずなのに、莫迦宰はへらへらと笑っている。
「な、成程! わかりました。では実践してみますね!! 」
「えっ、あ、お、お客様!?」
そう云って半回転し、跪いた。
そこにタイミング悪く、乱歩が入店する。
「ああ、眉目秀麗な殿方…。若し良ければ僕と心中しませんか? 」
そう云い、さっきの治と同じように手の甲に接吻を落とした。驚いた乱歩が顔を上げ、目を見開く。その顔は少し蒼くなっている。そして、後ろにいる敦も。
「…お客様、店先でそのようなことをされると他のお客様の邪魔になります故、お席についてもらってもよろしいでしょうか」
「あ、はい! すみませんでした! 」
そう云ってその子は私が指定した席についた。勿論、彼女に連れられて乱歩と敦も。治は笑い転げていたので、私が運んだ。
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黒灰白有無％(プロフ) - 完結御目出度う御座います喧!嘩っぷるなのは初めて読みました!危ない展開もありましたが無事幸せそうな日常に戻れたみたいでよかったです!!江川さんも良いキャラで好きですw喧嘩っプル→１デレがもう好きすぎました!これからも応援しております!!コメント失礼致しました (9月9日 5時) (
レス) id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
月海(プロフ) - ?まなかさん» 江川ちゃん褒めてくれてありがとうございます!!!!江川ちゃん可愛いですよね江川ちゃん（強引）ふっふっふ…今夜は寝かせませんよ！← (2018年2月11日 19時) (レス) id: fd20a6a3d2 (このIDを非表示/違反報告)
?まなか(プロフ) - 江川ちゃん、！…いいですねぇこういうライバル的な存在…！くっ、続きが気になりすぎて夜も眠れない…！！ (2018年2月11日 19時) (レス) id: dbf487caee (このIDを非表示/違反報告)
月海(プロフ) - ?まなかさん» そう言っていただけで嬉しいです!! 更新頑張りますね!! 尊いと言われてとっても嬉しいです! ありがとうございます!! (2018年1月16日 15時) (レス) id: fd20a6a3d2 (このIDを非表示/違反報告)
?まなか(プロフ) - はあぁ、尊いです。こんな素敵な小説があっただなんて、、早く気づきたかった！！乱歩さん好きいい！！作者様神いい！！更新頑張ってください！応援してます！！！ (2018年1月15日 1時) (レス) id: dbf487caee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月海 | 作成日時：2017年2月4日 18時
