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11.下校 ページ11

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「おい、A。帰ろーぜ」
「いっっつも言うけど 先輩 って呼んでくれないかなぁ?」




へーへー と軽くあしらう祥吾。
そしてそれを呆れ顔で笑う私。
いつも通りの下校景色。

いつも通りの、私達。




「そーいやAは高校どこ行くんだよ」
「あー……私は、福田総合学園、かな」



..受験を控えた私の志望校を聞いてきた祥吾は、意外にも目を丸くさせオーバーリアクションで笑った。



「福田総合学園?なんでまたそんな所…」
「学力」


はぁ?と祥吾が声を上げて、「お前の学力ならもっと上を..」と言いかける。
私はその言葉を遮って、目の前に広がる半分の美しい夕陽をみつめた。



「祥吾の学力に合わせたげる。だから、私の後を追って福田総合学園に来な」



呆気に取られた祥吾の顔に思わず吹き出す。
私は笑いが止まらず、暫く声を上げて笑い続けていたが、やがて祥吾がむっとし始めたので笑いをこらえようと手で口を抑えた。




「んな笑うな。じょーとーだ。行ってやるよ」
「ふふっ、そう。受験に落ちたりしないでね?」



ったりめーだ!! と祥吾が差し出した拳に、自分の拳を当てた。緩む口元、細まる目元。
こんな日々が続かないのかと思うと悲しさで溢れた。







「(ごめんね..祥吾)」



私が アメリカ留学 しても望みを持って。
福田総合学園で、バスケを続けて。

そうしたら、私はいつか貴方の元に行けるかもしれないから。



だから、お願い。





「(嘘つきで..ごめんね、)」

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月兎(プロフ) - もみおさん» 書き直しが取り敢えず半分は終わったのでパス解禁しました…楽しみにして待っていただいたみたいで…嬉しいです!!続き頑張って更新しますね! (2017年4月1日 22時) (レス) id: 5a213bcdf5 (このIDを非表示/違反報告)
もみお(プロフ) - パス解禁されましたね!!読みました!めっちゃ面白かったに尽きます!!続き待ってます (2017年4月1日 22時) (レス) id: f58ea7ee52 (このIDを非表示/違反報告)
僕砕少女・月雫(プロフ) - ま、真面目!?面白い!?あ、ありがとうございます(A;´・ω・)アセアセ(テンパり中 アンケート協力ありがとうございます!今のところはコラボが優位ですね〜(´^ω^`) (2016年6月9日 21時) (レス) id: 187d298825 (このIDを非表示/違反報告)
姈架(プロフ) - この小説、前作も読ませていただきました。イャ〜、面白いですね!しっかりしていて真面目(?)だと思っていたら抜けている所!後、アンケートの方は、ハイキューとコラボさせて下さい。楽しみです。 (2016年6月9日 21時) (レス) id: c4dd8b70b6 (このIDを非表示/違反報告)
僕砕少女・月雫(プロフ) - チルチルさん» ありがとうございます! (2016年5月26日 8時) (レス) id: 187d298825 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はる | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Runa12202/  
作成日時:2016年4月16日 23時

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