白き雪の妖精魔導士4《FAIRY TAIL》

想い ページ36

A｢あ………

えっと……………｣



言葉が詰まって出てこず
私は動揺で絵本を落とすと
シンデレラが王子様と結婚しているシーンが開かれた



A｢……………………………どうして………

どうして私なの………｣



グレイ｢どうしてって｣



グレイは本を拾うと私の手に渡した



グレイ｢運命の人だからだ｣



A｢っ………………………｣



私はしゃがみこみ顔を本で隠した



グレイ｢で………返事は？｣



A｢…………………………｣



グレイはそっと本を降ろすと手を差し出した



A｢っ………………………｣



私はゆっくりと手を伸ばすと引っ込め俯いた



本当にこれでいいのかな

ゼレフの娘だし悪い事がまた振りかかれば……



『疫病神！！』



『忌み子！！』



A｢っ…………………………………

私……やっぱり……｣



私は手を戻そうとすると
グレイは私の手を掴み引き寄せた



A｢っ……………………！！｣



グレイ｢余計な事は考えなくていい

お前が好きか嫌いかだけ教えてくれ｣



A｢わ……………私…………｣



グレイはいつもこう

誰にでも優しくて

私の変化にすぐに気づいてしまう

エルザとレオンもそう……………


もし……………ゼレフの娘じゃなかったら………

もし……………
ルーシィやジュビアみたいに綺麗だったら


グレイの事が好きだと
胸を張って言えたのかもしれない


でも………………



グレイ｢A………

もしゼレフの娘だからだと悩んでるなら
その考えを捨てろ

お前はじいさんの娘だろうが………

過去は変えられねぇが
未来は変えられる


ゼレフが闇ならAは光だ


同じ血が流れていても
お前はゼレフじゃねえ

マカロフ･ドレアーの娘だ

今もこの先もずっと｣



A｢っ………………………｣



私はグレイの肩に頭を置くと涙を流した



A｢うん……………うん…………｣



グレイは落ち着くまで優しく背中を撫でてくれた

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