44話 ページ44
A「【走ってきたんですか？】」
崇「はぁはぁ…。
【そうなんですよ。寝坊しちゃって。】」
俺は、息を整えつつも、芦屋さんの問いに答える。
昨日は普通に話せていたけど、
今は電車の音で俺の声がわからないはずやから、
できるだけ手話を交えて。
芦屋さんは心配そうな顔をしてこちらを見つめている。
そんなん、見つめんといてや…。
今の息遣いが走った後だからなのか、
はたまた別のものなのかわからなくなる。
崇「だ、【大丈夫ですから。
安心してください。】」
芦屋さんにそう言うと、
芦屋さんは何かひらめいたようにカバンから何か取り出した。
A「【これ、使ってください。】」
崇「え、これ…。」
差し出してくれたのは、
可愛い桜柄のタオルやった。
崇「あ…。【ありがとうございます！
いいんですか？】」
そう言うと、芦屋さんはうんと言うように
首を縦に振った。
そして、電車の窓から進行方向をチラッと見た。
A「【では。お友達とごゆっくり。】」
崇「え…、あ！」
俺の言葉を待たずして、
芦屋さんは別車両に行ってしまった。
追いかけるまもなく、照史が乗る駅について、
ぞろぞろと人が乗ってきてしまった。
照「おっはよー、はまちゃんっ！！」
崇「おん…。」
今起こったことが、
まるで夢みたいでたまらなかった。
今持ってる芦屋さんのタオルで
現実やったんやって思い起こされたけど…。
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あきおーはま(プロフ) - まいまいさん» コメントありがとうございます！完結まで頑張りたいと思います！！ (2018年5月29日 19時) (
レス) id: 071471cc89 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - 頑張って下さい。!!(⊃ Д)⊃≡ﾟ ﾟ (2018年5月29日 11時) (レス) id: 46ed081ddd (このIDを非表示/違反報告)
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